トレードマークはPコート。ある日神の啓示を受けた二卵性双生児の兄弟が、法では裁けない街の悪人どもを片っ端からブチ殺す。ハリウッドの常識もタブーも完全無視、映画界の反逆児たちが結集して創り上げた危険な面白さに満ちたバイオレンス･アクションの大傑作。

その過激な設定とハードな描写が見る者の五感をハードに刺激する怒涛のバイオレンス･シンフォニー。それは製作前から映画業界の語り草となる様々な成功と抗争の逸話を生み、伝説となることが運命づけられた作品だった。

元バーテンダー兼用心棒のトロイ･ダフィーは、映画界の魑魅魍魎たちとの熾烈な格闘を繰り広げながら自らの信念を貫き、脚本の精神を守り抜いて奇跡の作品を完成させた。全米では完成直後（99 年）に発生したコロンバイン高校での銃乱射事件の影響による“暴力映画狩り”によって限定公開しかできなかったが、作品の持つ、超個性的なキャスト、斬新でオリジナルな脚本、大胆でパワフルな演出といった圧倒的な魅力、そして何よりその徹底的な面白さによって、ビデオ発売後に口コミで人気が沸騰し、5,000 万ドルを超える売り上げを記録。やがて数年のうちに世界中で熱狂的なファンを生み、“ゼロ年代における最高のカルト･ムービー”の1 本となった。

日本では当初2000 年に、『クルセイダーズ／野獣の黙示録』という邦題でネットでのプレミア配信後、劇場未公開のままビデオ発売される予定だったが、字幕版、吹替版製作後にその出来の良さを再確認した提供各社によって再検討が行われ、邦題を『処刑人』と改題し、全国規模で劇場公開することが決定した。その後、2000 年10 月29 日に東京国際ファンタスティック映画祭で初上映されて熱狂的な喝采で迎えられると、翌2001 年2 月17 日から全国約30 館で公開され、3 週間の限定公開にもかかわらず興行収入1 億円をあげ、6 月8 日に発売されたVHS とDVD は累計8 万枚（＆本）を超える大ヒット･セールスを記録。レンタル店でも常に高回転を続ける息の長い超人気ソフトとなって、『処刑人アナザーバレット』『必殺処刑人』など、本作とはまったく関係ない便乗タイトルが多数レンタル店に並ぶことになった。


■前作 『処刑人』 ストーリー
聖パトリックの祭日に湧くボストン。精肉工場で働くコナーとマーフィーのマクマナス兄弟は、行きつけの酒場で街に進出してきたロシアン･マフィアとトラブルになり、袋叩きにしてしまう。

翌朝、マフィアたちは数人で兄弟の部屋に仕返しにやってくるが、兄弟の逆襲に遭い、全員死体で発見される。兄弟は警察に自首し、その晩留置場に拘留されるが、そこで彼らは神の啓示を受ける。

翌日、正当防衛が認められて釈放された彼らはすぐに行動を開始する。兄弟は大量の武器を調達すると、9 人のロシアン･マフィアの幹部たちが集結するホテルを襲撃し、全員を射殺。さらにイタリアン･マフィアの使い走りをしているロッコも仲間に加わり、マフィアの幹部や殺し屋たちを次々と処刑していく。

一連の捜査の指揮を執るFBI 特別捜査官ポール･スメッカーは、事件がただの抗争ではないことに気づきはじめていた。イタリアン･マフィアのボス、ジョー･ヤカベッタは、身の危険を感じ、処刑人たちを始末すべく、重要犯罪人刑務所に監禁されている犯罪史上最強最悪の殺し屋“イル･ドゥーチェ”を出獄させる。
だが、その“イル･ドゥーチェ”こそ、兄弟の父親ノア･マクマナスだった。3 か月後、17 人の殺害を指示した罪でヤカベッタの公判が行われている裁判所を、FBI のスメッカーとボストン市警察の刑事グリーンリー、ダフィー、ドリーの4 人の協力を得て、武装した兄弟と父親が襲撃する。彼らは法廷を占拠すると、傍聴人たちの面前でヤカベッタを処刑するのだった…。


『処刑人Ⅱ』ストーリー

■甦る伝説、新たなる戦いの始まり。
コナーとマーフィーのマクマナス兄弟とその父“イル･ドゥーチェ”ことノア･マクマナスの3 人が、開廷中の裁判所を襲撃し、イタリアン･マフィアのボス、ジョー･ヤカベッタを処刑してから8 年。

3 人は密かにアイルランドに逃亡し、郊外の羊牧場でひっそりと暮らしていた。そんな彼らのもとにボストンで兄弟もよく知る一人の善良な神父が殺害されたという一報が入った。その殺害方法は兄弟による悪人たちの処刑方法を模倣したもので、死体の両目にはペニー硬貨が置かれていた。それは明らかに何者かによる兄弟に対する挑発だった。兄弟は罠を承知でボストンへと向かう。船員として貨物船に乗り込んだ彼らはその海路、船内でメキシコ人のロミオと意気投合する。ロミオは兄弟が伝説の処刑人と知るや、彼らへの全面的な協力を約束するのだった。

兄弟をおびき寄せようとしていたのは、彼らがいない間にボストンで勢力を回復し、今や再び街を牛耳っているイタリアン･マフィア“ヤカベッタ･ファミリー”のボスで、兄弟が8 年前に処刑したジョー･ヤカベッタの息子コンセイシオだった。

ボストンに到着するや兄弟はロミオと一緒に、ファミリーが中国人マフィアと共同経営するヘロイン工場を襲って全員を処刑、さらに彼らはファミリーの便利屋ゴージャス･ジョージを捕え、各地域を仕切る街の顔役たちをロミオの叔父が経営するメキシコ料理店に集めさせると、正義の銃弾で全員を地獄送りにするのだった。
一連の殺害事件の捜査を担当するＦＢＩの女性特別捜査官ユーニス･ブルームは、殉職したポール･スメッカー直属の部下だった。そして、抜群のプロファイリング能力を持つ彼女もまた、スメッカーの意思を継ぎ、ボストン市警察の3 刑事グリーンリー、ダフィー、ドリーと共に、兄弟の協力者としてマフィアの処刑をアシストすることになる。

兄弟はついにコンセイシオの居場所をつきとめ、プルデンシャル･ホテルの40 階にあるアジトを襲撃、コンセイシオを含め17 人の幹部や用心棒たちを処刑する。だが、ファミリーには“ローマ人”と呼ばれ、陰でコンセイシオをも操る謎の黒幕が存在した。その黒幕こそ兄弟の父ノアのかつての相棒ルイだった。ルイは、ノアを裏切り、彼に25 年もの刑務所暮らしをさせた張本人だった。兄弟とロミオ、そしてアイルランドから駆け付けたノアの4 人は、因縁の戦いに決着をつけるべく、重武装した大勢のボディガードたちが待ち構えるルイの屋敷へと向かうのだった…。


出演：ショーン・パトリック・フラナリー　ノーマン・リーダス、ビリー・コノリー　ピーター・フォンダ　ジュリー・ベンツ、ジャド・ネルソン他
監督：トロイ・ダフィー
脚本：トロイ・ダフィー＆テイラー・ダフィー
製作：クリス・ブリンカー／ドン・カーモディ
製作総指揮：ロイド・セーガン／ロブ・フリード
編集：ビル・デロンド／ポール・カンパータ
音楽：ジェフ・ダナ

題名：処刑人II
原題：BoondockSaints2:All Saints Day
上映時間：1時間57分
製作年度：2009年 アメリカ
配給：ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント／配給協力：エスピーオー
レーティング：ＰＧ-12
公式サイト：http://www.boondock2.jp ※近日オープン予定

5月新宿武蔵野館ほか全国ロードショー！
配給：ソニー･ピクチャーズエンタテインメント
配給協力：エスピーオー