米韓合同軍事演習3日目、MLRS(多連装ロケット砲)を展開
3日目を迎えた米韓合同軍事演習では、韓国軍が保有する多連装ロケットシステム「MLRS(Multiple Launch Rocket System)」が登場し、北朝鮮の更なる追加攻撃を強く牽制する展開となった。日本の陸上自衛隊でも「マルス」の愛称で知られるこの多連装ロケット砲は、射程を60~100kmとし、12発のロケット弾が装てん可能。1発のロケット弾から、400~500個の子弾(しだん)が分離し、着弾地点周辺に壊滅的な打撃を与えるものだ。
参考:
⇒多連装ロケットシステム 自走発射機M270 - 陸上自衛隊
⇒多連装ロケットシステム(MLRS) - IHIエアロスペース
⇒米韓合同軍事演習3日目 延坪島では北朝鮮の追加攻撃に備え、多連装ロケット砲展開 - FNN
なお、本日も黄海上で展開する空母ジョージ・ワシントンを中心とした対空防衛訓練も2日目に引き続き実施された。80機余りの航空機を艦載するジョージ・ワシントンの中心的な戦力の1つで、米海軍が誇る4.5世代マルチロール戦闘機、F/A-18E/F スーパーホーネットがあっという間に次々と離陸する模様は、北朝鮮や中国を中心に世界各国へ米軍の保有する脅威の軍事力が改めて知れ渡ることとなった。わずか20秒毎という驚異的なサイクルで高い戦闘力を持ったスーパーホーネットが次々と飛び出す様子は、圧倒的ともいえる米軍の軍事力を見せ付けたとして報道各局でも取り上げられている。
⇒3秒以内にスーパーホーネット出撃…西海訓練に艦載機80機が総出動 - 中央日報
また、「ジョージ・ワシントン」から出撃した米軍艦載機と韓国軍が保有するF-15K スラムイーグル(Slam Eagle)なども北朝鮮空軍との制空権確保を想定した訓練を実施した。
これには、北朝鮮が延坪島(ヨンピョンド)を砲撃した23日の午後、南北朝鮮間で戦闘機同士による空中戦の発生する可能性があったことも起因している。韓国中央日報などの報道によると、韓国側がKF-16、F-15Kの4機が緊急出撃を行う一方、北朝鮮側はMig-23 5機で対峙する状況があったとのことで、一触即発の状況であったことが報じられている。
幸い、実際には交戦とはならなかったものの、もしもこの時に交戦となっていればとして専門家によるシュミレーションが論じられている。その結論としては、F-15KとMig-23では圧倒的な戦力差により、F-15Kが勝つことが予想されている。
⇒あの日、F-15Kとミグ-23が空中戦になっていれば… - 中央日報
いずれにしても、今回の米韓合同演習においては、北朝鮮への大きな抑止力として響くことは間違いないことであろう。そして多くの専門家が指摘するように、その先にいる中国への牽制の意図が大きいことも付記せねばならない。
サーチナが実施したアンケートによると、多くの中国人が今回の米韓合同軍事演習における威嚇の対象を中国であるという認識を持っている様子がうかがえる。
⇒中国アンケ:米空母出動、威嚇の対象は「北朝鮮ではなくわが国」 - サーチナ
内憂外患の日本政府は、迷える指導者の北朝鮮だけでなく、軍事大国の形成から強硬派路線への変革を遂げた中国の動きを今後も注視しなければならない。
参考:
⇒多連装ロケットシステム 自走発射機M270 - 陸上自衛隊
⇒多連装ロケットシステム(MLRS) - IHIエアロスペース
⇒米韓合同軍事演習3日目 延坪島では北朝鮮の追加攻撃に備え、多連装ロケット砲展開 - FNN
なお、本日も黄海上で展開する空母ジョージ・ワシントンを中心とした対空防衛訓練も2日目に引き続き実施された。80機余りの航空機を艦載するジョージ・ワシントンの中心的な戦力の1つで、米海軍が誇る4.5世代マルチロール戦闘機、F/A-18E/F スーパーホーネットがあっという間に次々と離陸する模様は、北朝鮮や中国を中心に世界各国へ米軍の保有する脅威の軍事力が改めて知れ渡ることとなった。わずか20秒毎という驚異的なサイクルで高い戦闘力を持ったスーパーホーネットが次々と飛び出す様子は、圧倒的ともいえる米軍の軍事力を見せ付けたとして報道各局でも取り上げられている。
⇒3秒以内にスーパーホーネット出撃…西海訓練に艦載機80機が総出動 - 中央日報
また、「ジョージ・ワシントン」から出撃した米軍艦載機と韓国軍が保有するF-15K スラムイーグル(Slam Eagle)なども北朝鮮空軍との制空権確保を想定した訓練を実施した。
これには、北朝鮮が延坪島(ヨンピョンド)を砲撃した23日の午後、南北朝鮮間で戦闘機同士による空中戦の発生する可能性があったことも起因している。韓国中央日報などの報道によると、韓国側がKF-16、F-15Kの4機が緊急出撃を行う一方、北朝鮮側はMig-23 5機で対峙する状況があったとのことで、一触即発の状況であったことが報じられている。
幸い、実際には交戦とはならなかったものの、もしもこの時に交戦となっていればとして専門家によるシュミレーションが論じられている。その結論としては、F-15KとMig-23では圧倒的な戦力差により、F-15Kが勝つことが予想されている。
⇒あの日、F-15Kとミグ-23が空中戦になっていれば… - 中央日報
いずれにしても、今回の米韓合同演習においては、北朝鮮への大きな抑止力として響くことは間違いないことであろう。そして多くの専門家が指摘するように、その先にいる中国への牽制の意図が大きいことも付記せねばならない。
サーチナが実施したアンケートによると、多くの中国人が今回の米韓合同軍事演習における威嚇の対象を中国であるという認識を持っている様子がうかがえる。
⇒中国アンケ:米空母出動、威嚇の対象は「北朝鮮ではなくわが国」 - サーチナ
内憂外患の日本政府は、迷える指導者の北朝鮮だけでなく、軍事大国の形成から強硬派路線への変革を遂げた中国の動きを今後も注視しなければならない。
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