Textron Inc./Textron Systems 傘下の Overwatch は30日、スマートフォンを使って戦闘状況の追跡・分析を行う SoldierEyes を開発し、米陸軍により開催される「Empire Challenge 2011」においてそのフィールド試験を進めることを発表した。

すでに、BMC (Brigade Modernization Command) 麾下の第 1 機甲師団・第 2 旅団戦闘団が Overwatch のサポートを受けて、SoldierEyes による状況認識改善の取り組みを進めてきている。

SoldierEyes は通信手段として 3G/4G 携帯電話か IEEE802.11 無線 LAN (WiFi) を使用、Overwatch と Textron Systems 傘下・AAI Corp. の Unmanned Aircraft Systems division が ViaSat Inc. と共同開発した FASTCOM テクノロジーを用いてネットワークを構成する。このネットワークには、有人機・UAV・監視用の気球/マスト/車両も参加可能。これにより、重要な情報の融合表示とリアルタイムの状況認識を実現する、との説明。

オープン アーキテクチャ化によって迅速かつコンスタントなアップデートを可能にするだけでなく、サードパーティー製のアプリケーションによる機能拡張も可能にする。

SoldierEyesには2つの利点があるとしている。まず、そのシステムでは、より関連性のある共通した操作画面があり、汎用性の高い重要な情報を兵士らとの共用を可能とする点にある。

これは、必要なときにいつでもどこでも、兵士らが置かれている戦術的な優位性を保つ上で、兵士が大幅な状況認識と理解を強化することへ導いている。こうしたモバイル技術とアプリケーションサービスの統合により、SoldierEyesは兵士に対して、リアルタイムでミッションを中心とした状況認識をサポートしている。
SoldierEyesは、近年の戦闘でその重要性が増大する C4ISR (= Command, Control, Communications, Comupters, and Intelligence, Surveillance and Reconnaissance)といった統合作戦での活用シーンを見出している。

そして第2に、SoldierEyesはオープン構造という利点を活かし、サードパーティーの展開と部隊への配備を通して、改善とアップデートを継続的に且つ迅速に提供できるだろうとしている。


参考記事：
http://www.overwatch.com/products/soldiereyes.htm
http://www.overwatch.com/news/2011/03-30-11.htm
http://investor.textron.com/phoenix.zhtml?c=110047&p=RssLanding_pf&cat=news&id=1544130
http://www.overwatch.com/pdfs/datasheets/soldiereyes_brochure.pdf
http://businesswire.sys-con.com/node/1773221