2011年の仏・パリエアショー で初めて一般公開された ハイブリッドヘリ の 高速実証機 "Eurocopter X-3 (エックスキューブド) " が米国市場を狙う。

ローターとは別に推進用プロペラやジェットエンジンを搭載する先進の ハイブリッドヘリ では、回転翼機にとって物理的な限界から長らくの障壁となっていた 300km/h の速度を打ち破る、400km/h 超の高速化を図るべく開発が進められた。

Eurocopter では、X-3 の当初の目標として 220kt (407km/h) を設定したが、2011年5月 に実施した試験飛行の際に、それを上回る 232kt (430km/h) の巡航速度を達成。同社では更に 米国・Sikorsky社 X2 デモンストレーター が記録した最高速度 250kt (463km/h) 超えにも自信をのぞかせている。

Eurocopter では、ハイブリッドヘリ が持つ機体の 高速性 を用いて、救急医療の現場や、沖合いの石油・ガス田への輸送といったシーンでの導入だけでなく、米陸軍の航空分野を対象に 既存の攻撃 / 汎用ヘリを代替する JMR (Joint Multi-Role) 構想への参画も視野に入れて目論んでいる。

Aviation Week 2012/02/27
Eurocopter Japan 2012/01/24
Photo: Eurocopter EADS