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NVG対策ステルス迷彩、「イカ」の体色変化に倣うフィルムが開発

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NVG対策ステルス迷彩、「イカ」の体色変化に倣うフィルムが開発
より上位に位置する捕食生物からの危険を察知し、瞬時に周囲の背景に溶け込むよう体色と皮膚表面のテクスチャを変化させるイカ (squid)。生物界でも随一の瞬間的な変化を可能とするイカの特殊能力に倣った「フィルム」の開発が、米国 California 大学 Irvine 校 (UCI : University of California, Irvine) で進められている。ヤリイカ (Loliginidae) のタンパク質構造の研究を基に開発されたフィルムは、夜間 赤外線カメラを通じて見た時に、化学的刺激を受けることによって見え方が異なるようになるとのこと。以前よりイカに倣った「ステルス技術」の構築について興味を示してきた米軍では、2009 年より、「イカ迷彩」の研究に対して海軍 ONR (Office of Naval Research:海軍研究事務所) が数百万ドルの予算を計上してきた。"shape-shifting clothing" 開発に踏み込んだこの成果について、研究を主導してきた化学システム創成工学科 (Chemical Engineering and Materials Science) の Alon Gorodetsky 助教は、「軍事ステルスアプリケーション用の再利用が可能で、使い捨てを可能とする、生体模倣の迷彩技術開発に向けた重要な第一歩」とし、「サイエンスフィクション」の実現化に向けて意欲をみせている。

UCI 2013/09/09
Telegraph 2013/09/10
Ref : National Geographic News 2012/08/22
Ref : Toho-University Department of Biomolecular Science

過去の「軍用途向けバイオミメテイック装備開発」関連記事:
シャコの眼と画像処理の仕組みに倣った目標検出用カメラの研究
モンハナシャコの捕脚から学ぶ次世代アーマー


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