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「海中のカメレオン」に倣う、米 Harvard 大学の「イカ迷彩」研究

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「海中のカメレオン」に倣う、米 Harvard 大学の「イカ迷彩」研究Harvard 大学と海洋生物学研究所 (MBL : Marine Biological Laboratory) での研究をベースに、科学者らが「海中のカメレオン」(Sea Chameleon) の異名を持つコウイカ (cuttlefish) の色味と模様の変化プロセスを研究している。コウイカは上位の捕食者が接近し、身に危険を感じた際、実に見事に周囲の環境に調和した体色の変化を可能とすることから、以前より科学者らの注目を集めてきた。神経系統により制御されたコウイカの色変化過程において光学的な構成要素としては、白色素胞 (leucophore)、虹色素胞 (iridophore)、色素保有細胞 (chromatophore) の 3 つがある。白色素胞と虹色素胞が共に光を反射する一方で、色素保有細胞については、研究によれば更に複雑な役割を担い、発光タンパク (luminescent protein) ナノ構造を含むことで、急激な皮膚表面での変色を実現させている。こうしたコウイカの体色変化過程は非常に巧妙にできており、研究者らによればそのメカニズムを複製することは非常に難しく、大いなるチャレンジになるとのこと。コウイカに倣った技術の応用により創出される製品は、次世代の迷彩製品として軍需での利用の他に、異業種ではコスメや電子産業といった分野での製品化に期待が寄せられている。

Harvard School of Engineering and Applied Science 2014/01/28
Photo : An infant cuttlefish protects itself with camouflage, via Wikimedia Commons.
Image is for illustration purposes only.

過去の「海洋生物に倣う先進技術製品開発」関連記事:
NVG対策ステルス迷彩、「イカ」の体色変化に倣うフィルムが開発
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