シリア少年の英雄的行動を示した映像がノルウェーの映画作家による「ヤラセ」と判明
世界中で大反響を巻き起こした、シリア少年の英雄的行動を収めた映像が、やらせによる捏造であったことが分かった。一報を掲載した英紙 BBC では、撮影ロケでのリハーサルを示す様子を収めた映像を掲載している。
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映像を製作したのは、ノルウェー オスロ在住の映像製作ディレクター、Lars Klevberg (ラース・クレバーグ) 氏 (34 歳) 。報道されるシリア紛争の凄惨な状況を見て脚本を書き示したとのこと。
撮影は今年 5 月にマルタ島で俳優を使っておこなったとし、映画「トロイ」や「グラディエーター」で使われたセットを用いたとのこと。また、バックに流れる人の声については、同島に避難してきているシリア難民の声を入れたことを明かしている。また、2013 年 10 月にはノルウェー映画協会と同芸術評議会から AV 基金が拠出され、それらの受領についても明かしている。
同氏は、製作意図として「戦争に巻き込まれている多くの子供の声を反映させたかった」とした趣旨の発言をおこなっており、やらせであるかどうかは本質的な意味としては重要ではないとしている。
やらせが判明したことを受けて、否定的な意見も寄せられる一方で、多くの人の関心が「戦争の悲惨さ」や「無力な子供の犠牲」について改めて考えさせる機会となったことに意義を感じるとしたコメントなど、様々な反応が示されている。
BBC News Magazine 2014/11/14
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