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米陸軍レンジャースクールで女性 2 人が史上初の卒業。海軍特殊部隊 SEALs でも女性に門戸開放を検討

海外軍事
屈強な男性隊員でも音を上げるほどの過酷な選抜で知られる、米陸軍のレンジャースクールにおいて、史上初の女性隊員が 2 名卒業する。陸軍の中核研究拠点 (MCoE: Maneuver Center of Excellence) が発表した。
(後述にもあるが、レンジャースクールを完了したとは言え、この 2 名の女性隊員が実際の「陸軍レンジャー連隊」へ配属されることがイコールな訳ではない)

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Capt. Kristen Griest (center)
U.S. Army photo by Spc. Nikayla Shodeen/ Released


1st Lt. Shaye Haver (right)
U.S. Army photo by Pfc. Ebony Banks/ Released
米軍事ニュース各紙によると、レンジャースクールを完了した女性は 2 名で、 Kristen Griest 大尉 (Capt.) と Shaye Haver 中尉 (1st Lt.) 。コネティカット州出身の Griest 大尉は憲兵士官 (military police officer) 、一方テキサス州出身の Haver 中尉は、AH-64 アパッチ攻撃ヘリコプターのパイロットという肩書を持っている。

4 月 20 日、陸軍士官学校 (West Point) を卒業した Griest 大尉と Haver 中尉は、380 名の男子生徒と 18 名の女子生徒らと共に、レンジャースクール史上初の陸軍ジェンダー統合評価に参加。毎年 4,000 名もの生徒がレンジャースクールの門戸を叩き、そのおよそ 60% が脱落していると言う。

レンジャースクールで生徒は、疲労や餓えなど、精神的・肉体的に追い込まれた状況下で、小ユニットでの戦闘オペレーションの先導を学ぶこととなる。レンジャー選抜課程は 62 日間に渡って実施され、生徒には最小限度の食糧と休息のみが与えられる。

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主な項目 (抜粋) :
・腕立て伏せ 49 回
・腹筋 59 回
・40 分以内に 5 マイル(= 8 キロメートル)のランニング
・懸垂 6 回
・水泳試験
・ランドナビゲーション試験
・3 時間で 12 マイル (19.2 キロメートル) の行軍
・幾つかの障害物コース
・4 日間の山岳軍事行動
・パラシュート降下× 3 回
・ヘリコプターを使った空中強襲× 4 回
・小型ゴムボートによる機動要領
・27 日間の模擬戦闘パトロール
ジョージア州フォートベニングとダロネガでは、それぞれ森林・山岳環境を、また、フロリダ州エグリン空軍基地では沿岸湿地環境下でのオペレーション要領の習得がおこなわれる。


U.S. Army photo by Pfc. Yvette Zabala-Garriga/ Released
今回のスクールでは、94 名の男子生徒と、2 名の女子生徒がその全課程を完了し、8 月 21 日にフォートベニングのビクトリーポンド (Victory Pond) でおこなわれるレンジャー徽章の授与セレモニーに臨む。

陸軍の発表の中で John M. McHugh 陸軍長官は、「レンジャーコースは男女の性差を問わず、全ての兵士に向け、自らの可能性を最大限に実現できることを証明した」と述べている。

レンジャースクール卒業後の 2 人について、その気になる今後の動向はというと、男性の陸軍レンジャーでの対応とは異なり、Griest 大尉と Haver 中尉は第 75 レンジャー連隊への配属は行われないことが示されている。

一方、女性隊員への門戸開放で別の大きな動きが報じられた。

海軍制服組トップのジョナサン・グリーナート (Jonathan Greenert) 作戦部長 (CNO: Chief of Naval Operations) が、「訓練基準を鑑みて非常に客観的な分析をおこなった」とし、「性別に関係なく基準を満たしている者であれば誰でも SEALs に入れるという準備を進めている」と発言。海軍特殊部隊 SEAL でも女性隊員へ門戸を開く予定があることを示した。女性 SEAL 隊員の実現に向かうか、今後の動向に注目が集まるところ。

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    なお、陸・海・空の三軍では過去 2 年に渡って女性への門戸開放が推し進められているが、最も出遅れているのは海兵隊。三軍では延べ 111,000 にもおよぶ職域が開放されるも、海兵隊では僅か 11 の開放にとどまっている。

    海兵隊の場合はその多くが直接的な戦闘任務を受け持つ軽歩兵部隊が主体となっていることが背景にある。戦闘の最前線に展開する機会の多い海兵隊は、しばしば「殴り込み部隊」とも称される。女性隊員は少なく全体の 7% にとどまるとされ、米四軍の中で最低水準にあると言われる。

    今年の初め、海兵隊はカリフォルニア州 29 パームス訓練場の郊外にあるハイ・デザートで 3 ヶ月に渡る大規模演習を実施しており、その中で女性隊員への歩兵職種の門戸開放を模索する研究を試みている。

    海兵隊では、「女性の役割や門戸開放による影響など様々な要因について、感情的議論を抜き、事実関係を客観的に評価する」とし、「陸軍レンジャースクールの結果や、海軍 SEAL の動きは海兵隊の方針決定に影響を及ぼすことは無い」としている。

    国防総省では、今年の後半にも女性隊員に向けた戦闘任務の開放がおこなわれる予定。

    Fort Benning Public Affairs 2015/08/17
    Army Times 2015/08/19
    Stars and Stripes 2015/08/19

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