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米陸軍のハンヴィー後継車両「JLTV」に、オシュコシュ社の「L-ATV」が選定。最終総額 3.6 兆円の超大型調達案件

海外軍事

Photo: Oshkosh L-ATV
ウィスコンシン州に拠点を置く Oshkosh Defense, LLC は、米陸軍 TACOM LCMC (Tank Automotive and Armaments Command Life Cycle Management Command) から「統合軽戦術車両 (JLTV: Joint Light Tactical Vehicle) 」の製造契約、67 億ドル (=約 8,040 億円) の獲得を発表した。契約には低率初期生産ならびに量産を含めたもので、およそ 17,000 輌のデリバリーと保守管理が含まれたものとなっている。2018 年にもその第一陣が陸軍に送り込まれる予定。

JLTV は、「ハンヴィー (HMMWV: High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle) 」の名で知られる、米軍で最もポピュラーな車両の陳腐化に伴うリプレイス案件。コンペには、軍事企業世界最大手のロッキード・マーティン社とハンビーの製造元である AM ゼネラル社が参加していたが、オシュコシュ・ディフェンス社の提案した「L-ATV (Light Combat Tactical) 」がこれらを打ち破り契約に漕ぎ着けている。なお、これら競合三社からは 14 ヶ月以上に渡るコンペ期間中に延べ 22 の試作車両が提出されている。

JLTV は、最終的に総額 300 億ドル (=約 3 兆 6,000 億円) 以上の予算が投じられる、近年の米陸軍関連で最大規模の契約案件。陸軍向けに 50,000 輌の他、海兵隊向けにも予定されており、こちらは 5,500 輌の製造が予定されている。

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1970 年代後半にデザイン設計がおこなわれ、その後 1980 年代中盤よりデリバリー開始となったハンビーは、兵士らを乗せて各地の荒廃した戦地を駆け巡ってきた。兵員の輸送目的に限らず、救護型や対戦車武装をはじめとした各種の武装を搭載したモデルなど、バリエーションモデルも多く展開している。

ハンビーは、イラク侵攻時時、サダム・フセイン政権軍との戦いで有用な車輌であった一方で、軽量で装甲の薄かったことから、市街地・郊外でのパトロールの際に仕掛けられた強力な路傍爆弾に対しての脆弱性が浮き彫りになっていた。

事態を重く見た国防総省は、こうした危険地帯の通過において、軽量で機動力の高いハンビーから、より装甲の厚い車輌を希求し、耐爆設計に優れた MRAP の開発を求めるようになる。しかし MRAP の導入は、その重装甲と引き換えに、ハンビーの持っていた高い機動性を失わせることになってしまう。こうした経緯の中から、ハンビーの高い機動性と MRAP の高い防御力を併せ持った JLTV と呼ばれる新しい車両の開発が進められていた。

オシュコシュ社の L-ATV は、尚ハンビーに比べて 3 倍ほどの重量があるものの、オフロードでの走行速度は 70% も向上が図られている他、燃料オプション実装により広範囲での作戦に対応可能であることや、電源供給、装甲性能の向上も図られているとのこと。

また、「JLTV-T」と示された同社の製品紹介トレーラーによれば、JLTV ファミリーは二人乗り用と四人乗り用の2つのバリエーションで構成されており、二人乗り用車両は 1 つのベース車両プラットフォーム (JLTV-UTL) で設計される一方で、四人乗り用は「JLTV-GP (General Purpose) 」と「JLTV-CCWC (Close Combat Weapons Carrier) 」という 2 つの車輌プラットフォームで構成される。

Washington Post 2015/08/25

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