NEWS

ハンガリー陸軍特殊部隊、第 34 "ベルチェーニ・ラースロー" 特殊作戦大隊 (KMZ)

海外軍事
ハンガリー陸軍特殊部隊、第 34 "ベルチェーニ・ラースロー" 特殊作戦大隊 (KMZ: Különleges Műveleti Zászlóalj = Special Operations Battalion) の訓練風景をまとめた映像が公開中。
(部隊名に付随する「ベルチェーニ・ラースロー (Bercsényi László) 」とは、18 世紀に活躍したハンガリー出身で、後にフランス元帥 (Marechal de France) となった人物の名前に由来するもので、その偉業に敬意を表して付けられている)

Image: Insignia of MH 34. Bercsényi László KMZ / Wikimedia Commons
(MH: Magyar Honvédség, = Hungarian Armed Forces)
第 34 KMZ の創設背景には、1989 年の冷戦崩壊が大きく関わりを持っている。

1980 年代後半、ソ連で始まった「ペレストロイカ」が導火線となり、米ソ冷戦時代は終焉を告げた。ソ連の占領下におかれていたハンガリーだったが、ヨーロッパ社会への復帰を求めて民主化を促進。NATO が掲げる「平和のためのパートナーシップ (PfP: Partnership for Peace) 」に参加後 1999 年の NATO 加盟を経て、2004 年には欧州連合 (EU: European Union) 加盟を果たしている。

こうして構築された新たな国際的な同盟秩序の下、ハンガリー軍は国防要件の見直しに取り組んだ。この見直しに当たっては、大きく分けて 3 段階のステージでおこなわれている。

1 つ目のステージは 1991 年から 1994 年に掛けておこなわれたもので、この期間でハンガリー軍は兵力をそれまでの 20 万名体制から 4 万名体制へと大幅に減少させている。

続く 2 つ目のステージは 1994 年から 2000 年に掛けておこなわれており、ここでは陸軍・空軍を柱とした兵力の調達やその能力の向上について、大幅な見直しを掲げる新たな国家軍事戦略のドクトリン (教義) を創り上げている。

そして最後の 3 ステージ目となる 2001 年から 2004 年でハンガリーは、グローバル化が加速度的に進む国際環境の中で、平和維持活動を通じてその存在感を示すことのできる新たな軍隊の創設に取り組んでいる。

こうした平和維持活動をおこなう中で、従来型の国軍同士による大規模な戦争・戦闘活動から一転し、非対称戦争や低脅威への対処に優れた特殊部隊の創設が希求されるようになる。

A member of the 34th ’László Bercsényi’ Special Operations Battalion (KMZ), Hungarian SOF team shakes hands with Col. Mark W. Childs, the Combined Special Operations Task Force 10 (CSOTF-10) commander during their recent End-Of-Mission and awards ceremony, held at ISAF HQs, near Kabul, Afghanistan.
1939 年に創設されたパラシュート大隊を前身とし、第 34 KMZ は 2005 年に運用開始。同大隊は長距離偵察を掲げた特殊部隊でありながらも、それまで無かった新たな戦技・戦術を採り入れ、対テロ作戦やアンチドラッグ、人質救出といった新たな任務を請け負っている。運用開始から現在までに、バルカン半島、イラク、アフガンでの任務実績を持っており、米軍特殊部隊をはじめとした NATO 諸国の特殊部隊とも協調関係を持っている。

Bence Billege 2015/08/20
The Hungarian 34th Laszlo Bercsenyi Special Forces Battalion: Great Capabilities with Greater Complications by S Fabian / DTIC (Defense Technical Information Center)
Global Security
Bercsényi László Ignác / Wikipedia

同じカテゴリー(海外軍事)の記事画像
3Dプリンター製グレネードランチャー「RAMBO」が出力される様子をとらえた動画
米陸軍CERDECが国防総省装備展示イベントで戦術拡張現実「TAR」を紹介
イラクに提供した数万挺のアサルトライフルを含む1,100億円以上の米軍武器の監視が不十分であることが明らかに
特集:米軍特殊部隊 ― アメリカ海軍特殊部隊NSW編
アメリカ陸軍特殊部隊司令部が「SOPMOD用新アッパーレシーバーグループ」の開発を計画中
ジャンヌダルク多国籍軍事演習に参加した米海兵隊と仏海軍特殊部隊コマンド・マリーンの合同射撃訓練映像
同じカテゴリー(海外軍事)の記事
 3Dプリンター製グレネードランチャー「RAMBO」が出力される様子をとらえた動画 (2017-05-26 13:57)
 米陸軍CERDECが国防総省装備展示イベントで戦術拡張現実「TAR」を紹介 (2017-05-25 16:31)
 イラクに提供した数万挺のアサルトライフルを含む1,100億円以上の米軍武器の監視が不十分であることが明らかに (2017-05-25 11:44)
 特集:米軍特殊部隊 ― アメリカ海軍特殊部隊NSW編 (2017-05-24 17:22)
 アメリカ陸軍特殊部隊司令部が「SOPMOD用新アッパーレシーバーグループ」の開発を計画中 (2017-05-23 14:50)
 ジャンヌダルク多国籍軍事演習に参加した米海兵隊と仏海軍特殊部隊コマンド・マリーンの合同射撃訓練映像 (2017-05-23 13:26)

この記事をブックマーク/共有する

この記事をはてなブックマークに追加

新着情報をメールでチェック!

ミリブロNewsの新着エントリーをメールでお届け!メールアドレスを入力するだけで簡単にご登録を頂けます!

[入力例] example@militaryblog.jp
登録の解除は →こちら

ひとつ前のニュース ひとつ次のニュース

PageTop