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Heckler & Koch 社のオーナー兼大株主が同社再建のために 79 億円の自己資金を投入へ

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ドイツの大手銃器メーカー、ヘッケラー&コッホ (Heckler & Koch) 社の大株主が、同社を再び軌道に乗せるべく、巨額の自己資金投入をおこなうことが明らかになった。

ドイツ誌シュピーゲル等によると、大株主であり同社のオーナー (primary owner) でもある、アンドレアス・ヘーシェン (Andreas Heeschen) 氏が、6,000 万ユーロ (=約 79 億円) を超える自己資金の投入をおこなう。

ヘーシェン氏は 2002 年に、航空宇宙・防衛分野の世界的な大手企業である当時のブリティッシュ・エアロスペース (=現在の BAE システムズ) から、キース・ハルシー (Keith Halsey) 氏と共に ヘッケラー&コッホ社を買い取っている。(ハルシー氏は、1812 年創業の英国の老舗銃器メーカー Boss & Co. Ltd のオーナー)

自己資金投入に併せてヘーシェン氏は、「ヘッケラー&コッホ社はドイツ、NATO 諸国におけるセキュリティーインフラ、サプライチェーンの重要な要素を占めている」「純負債を削減し、信頼され続け、成長志向の企業であることを強く伝えたい」と述べている。背景にはネガティブ要素が続いた同社について、格付け会社がランクを引き下げたことが挙げられている。
ウルズラ・フォン・デア・ライエン (Ursula von der Leyen) 独国防相が今年 4 月に、連邦議会の特別委員会の席で、G36 の射撃精度の欠陥問題について「現在の状態で、我がドイツ連邦軍 (Bundeswehr) には未来が無い」と唾棄した一件以降、同社は従来の軍・法執行機関向けの営業戦略から米国の民間市場へとその戦略の舵を切っていた。

また、先月にはサウジアラビア向け輸出で連邦政府を相手取った法廷闘争が取り沙汰された他、元従業員らによるメキシコ向け不正輸出など、同社を取り巻くネガティブな要素が尽きないでいた。

Spiegel 2015/11/17
Chronicle of Heckler & Koch

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