米国内で唯一の不要となった軍用銃の処分施設「キャプテン・クランチ (Captain Crunch) 」
世界最強の軍隊を擁し、毎年他国を凌駕する装備予算を付けている米国。大量の武器をストックする一方で、膨大に発生する「不要」武器の「墓場 (boneyard) 」をフォックスニュースが紹介した。
Photo Credit: Mr. Jeremy W. Guthrie (AMC)
合衆国南東部、アラバマ州アニストンの陸軍兵站部 (ANAD: Anniston Army Depot) には、「キャプテン・クランチ (Captain Crunch) 」と呼ばれる巨大な金属シュレッダーがある。名前の由来は明らかになっていないが、コーンとオーツ麦が配合されたシリアル「キャプテン・クランチ 」をムシャムシャと食べる様子からニックネームが付けられたものと推測される。
この巨大な金属シュレッダーでは、1990 年代の初期に運用が始まって以来、「役に立たない」「時代遅れ」と判断され、不要となった軍用の武器 100 万挺以上が処分されてきた。ピストルであれば 1 日当たり 500 ~ 600 挺の処分が可能とのこと。
また、陸軍によると、中西部のインディアナ州クレーンにも 2010 年まで同様の施設が稼働していたことが記されており、当時は 2 つの施設合せて年間 97,000 挺の武器が処理されている。
フォックスニュースがおこなったインタビューに対して同施設は、「アニストンは、軍で使われている小型・軽量武器が不要になった時に持ち込まれる、国内で唯一の無効化施設 (demilitarization center) だ」としており、「同施設には大量の不要武器が持ち込まれる一方で、最低限のたった 2 名の職員で回している」と答えている。また、施設では破壊することだけが仕事では無く、あらゆる戦闘車両の修理も請け負っているとのこと。
なお、「時代遅れ」とみなされた武器の中には修復して一新し、民間射撃プログラム (CMP: Civilian Marksmanship Program) を通じて銃器コレクターに売却されることも紹介されている。
FOX News 2016/02/25
U.S. Army 2011/09/02
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