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生け捕りされたダーイッシュ (IS) 幹部は化学兵器部門のトップ。米陸軍特殊部隊デルタフォースのお手柄か

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先週お伝えした、イラクでおこなわれた米軍特殊部隊による襲撃作戦の末に拘束されたダーイッシュ (Daesh, IS, Islamic State, ISIS, ISIL) 幹部の素性が明らかとなった。イラク諜報当局関係者 2 名の証言を基に、AP 通信やニューヨークタイムズ紙をソースとして海外各紙が報じている。

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拘束されたのは、ダーイッシュの化学兵器製造部門のトップに座位した、スレイマン・ダオウド・アル=アファリ (Sleiman Daoud al-Afari) 容疑者 (推定 50 歳) 。米軍特殊部隊が、先月イラク北部でおこなった襲撃作戦の際に生け捕りとなり、現在もイラク北部アルビル (Arbil) にある拘束施設で尋問がおこなわれている。

昨年 12 月、オバマ政権下では、ダーイッシュへの追及の手を強めることを掲げて、新たな戦略を発表。その中でカギを握る役割を担うのが、陸軍最精鋭のデルタフォース (1st SFOD-D) を中心とした 200 名ほどの派兵部隊 (ETF: Expeditionary Targeting Force) 。デルタフォースらが狙うのは、「HVT (High-Value Targets) 」と呼ばれる五指に余るほど (half-dozen) しかいないダーイッシュのトップ幹部たち。

アル=アファリ容疑者を生け捕りとした一報は、まさにデルタフォースを中心とした ETF がイラクに到着したその直後に明かされている。米当局筋が先週時点で公式に発表していたのは、「2、3 週間前の出来事であった」とだけ述べており、拘束者のその素性については回答を拒んでいた。

イラクの諜報関係当局者 2 名が語ったところによると、拘束されたアル=アファリ容疑者は、サダムフセイン政権下で軍事産業当局に従事していた人物。取り調べに対し、ダーイッシュが、硫黄マスタード (sulfur mustard) の兵器化を進めている実態が明らかとなっている。

アル=アファリ容疑者の証言によるとダーイッシュは、火砲の砲弾にパウダー状の硫黄マスタードを詰め込み、着弾時に出来る限り大きく深刻な被害をもたらすることを考えていることが分かっている。

こうしたダーイッシュによるマスタードガスの実用については、先月、オランダ・ハーグの化学兵器禁止機関 (OPCW: Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons) の調査レポートで明かされている。それによると、2015 年 8 月にクルド人自治区アルビルでおこなわれた戦闘において、体調不良を訴える兵士 35 名からマスタードガスの陽性反応が検出されている。

デルタフォースによるダーイッシュ幹部を狙った襲撃作戦の決行は、昨年 5 月にも報じられており、幹部のアブ・サヤフ (Abu Sayyaf) 容疑者が射殺されている。アブ・サヤフ容疑者は、ダーイッシュの主要な収入源である石油密売をはじめとする財務部門を担当していたキーマンだった。


Image: Capture screen shot from ZERO DARK THIRTY - Official Trailer
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Photo: Abu Omar al-Shishani
また、今月に入ってシリア北東部でおこなわれた米軍の無人機による空爆により、ダーイッシュの「国防相」とされるアブ・オマル・シシャニ (Abu Omar al-Shishani) 容疑者 (30 歳) が爆死したとの一報については、在英 NGO であるシリア人権監視団が「重傷を負ったものの、一命を取り留めている」と発表している。シシャニ容疑者は、チェチェン人で元ジョージア (旧称「グルジア」) の兵士。2013 年にダーイッシュへ合流。その首には 5 億 6,000 万円の懸賞金が掛けられた「お尋ね者」となっている。

米軍によるイラクでの地上作戦は引き続きおこなわれており、具体的な数こそ明かされていないものの、海外メディアでは「実質的には 100 名以下の特殊部隊が作戦に参加」と推測している。

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