英軍の新型ボディーアーマーシステム「ヴィルトゥス (Virtus) 」が歩兵に配備
英国防省は 19 日、新型ボディーアーマーシステムの「ヴィルトゥス (Virtus) 」が、広範な試験を経て、歩兵部隊にロールアウトしたことを発表した。現行のオスプレイ・ボディーアーマーと同等の防護レベルを持ちながらも、4.7 キログラムの軽量化がおこなわれ、動き易くスリムな外観となっている。(ヴィルトゥスは、「勇敢」「優秀」「度胸」などの意味を持ち合わせたラテン語で「男らしさ」を意味している)
また、脅威状況に応じて防護レベルの調整がおこなえるだけでなく、アフガニスタンに派兵された兵士で平均 56 キログラムともいわれる重量負荷を鑑みて、アーマーへの取り付け、携行重量・嵩張りの調整がおこなえるようなデザイン設計となっている。
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新たな軽量ヘルメットの採用により、鈍器に対する耐衝撃性の向上が図られている。また、顔面防護用のバイザーとクチバシ型のガードの取り付けが可能。プローン状態でも動きの妨げにならないような設計となっている。
Virtus Soldier System developed by Source (Photo: British MoD)
中でもヴィルトゥス最大のポイントは、「ヒップベルト」と、背骨となる「バー」、「コントロールユニット」から構成される「DWD (Dynamic Weight Distribution) 」と呼ばれる動的負荷分散システムが挙げられる。
Virtus Soldier System developed by Source (Photo: British MoD)
DWD は、イスラエルのソース・タクティカルギア (Source Tactical Gear) が、歩兵向けに開発したシステムで、アーマーに掛かる重量負荷を、背骨状のパーツを通じてウェストベルトに分散させることで負荷軽減を図るとするもの。
コンセプト自体は、LBT (London Bridge Trading Company, Ltd.) のプレート挿入させるタイプの製品や、Crye Precision の StKSS (Structural Kinetic Support System) と同じだが、背骨となったパーツの長さを、付属のプッシュボタンを使って調整できる点に大きな違いを持っている。
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こうした DWD のアドバンテージによって兵士は、戦闘中の様々な体勢の中でもその動きを妨げること無く、パフォーマンスを最大限に引き出すことができると謳われている。
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