大人の社会見学、みりどる乙夜クンと行く 淡路島ミリタリーぷち旅行「ミツ精機」その2

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大人の社会見学、みりどる乙夜クンと行く 淡路島ミリタリーぷち旅行「ミツ精機」その2
後半のトップバッターは、屋外に展示されていた KV-107A (H-46) ヘリコプターから。一見すると CH-47 チヌークにも見えますが、一回り小ぶりな造りになっています。タンデムローター式ヘリコプターの大好きな乙夜クンは、寄りすがって思わずこの表情・・・。相当お好きなご様子ですw
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ミツ精機さんのところで展示されていたボードから、本機の説明をご紹介しますと・・・
陸・海・空 3 自衛隊に共通して採用された航空機は、現在ではこの「バートル」シリーズのみで、陸上自衛隊へは最終的に 60 機が導入されました。

この 51816 号機は、沖縄での洋上運用を考慮して大型のスポンソン・タンクが装備されています。兵員 26 名を収容できるなど、極めて大きな輸送力を有するヘリコプターです。
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T58-IHI-140 型は、米国ジェネラル・エレクトリック社がヘリコプター用として開発したエンジンで、生産台数は、派生型を合せると全世界で 9,000 台以上にも達しています。

日本では石川島播磨工業株式会社が国産化を行い、重量が自動車の円陣より軽く、出力はその 20 倍と小型で出力対重量比が高いことから、自衛隊機や民間航空機のほか、船舶、ホバークラフト、1,000 KVA 移動電源車などにも使用されています。

このエンジンは、屋外に展示している KV-107A ヘリコプターに搭載されている 2 基の内、1 基を屋内展示用として取りはずしたものであります。

主要目
・全長:1,400 mm
・重量:152 Kg
・直径:400 mm
・出力:1,500 Kg
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機体の下側からのアングル。ものすごい迫力ですねー。カッチョイイ!!

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展示用にコーティングがされているようで、表面がテカテカと光っています。
この機体を使って、後部ハッチから出撃するようなシーンを撮影してみたいですねー。

米海兵隊で更新が進められている V-22 オスプレイと比較してみると、H-46 の全長が V-22 の全幅とほぼ同じ大きさになっていることが分かります。

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続いて乙夜クンが向かったのは、同じく屋外で展示されていた汎用ヘリコプターUH-1。

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ミツ精機さんで展示されているのは、鼻先の丸味を帯びた形が特徴的な「H型」。動圧測定のピトー管が機体の上部に付いています。また、「角」のようなワイヤーカッターもありません。

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自衛隊では最初に「B型」が導入され、次いで「H型」が、その後に「J型」が導入されています。展示されていたH型は、現用機のUH-1Jと異なる、明るめの迷彩色調になっていることも分かります。

迷彩の色調については、AH-1S コブラの導入以降で暗めの色調に変更されています。なお、迷彩パターン自体は変更なしで、同じ機種の場合は全て同じ迷彩パターンとなっています。

以下、ミツ精機さんの解説ボードにあったテキストを転載します。
UH-1H 多用途ヘリコプター
アメリカ陸軍向けに開発されたこのヘリコプターは、10,000 機以上が生産され、現在でも傑作機として活躍を続ける世界で最も有名なヘリコプターです。

陸上自衛隊では 1991 年までに 133 機が導入され、人員輸送、物資輸送、救難等さまざまな任務に幅広く活躍しています。

諸元・性能
・乗員:13 名
・全幅:2.90 m
・全長:17.40 m
・全高:3.90 m
・製作:富士重工業株式会社

・全備重量:4,303 kg
・最大速度:222 km/h
・航続距離:600 km
・上限限度:6,900 m

エンジン
・名称:T53-K-13B
・出力:1,250 馬力×1 基
・製作:川崎重工業株式会社


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UH-1Hの機内の様子を幾つか写真撮影させて頂きました。どうですか、このコックピットの様子!計器類も取り外されておらず、そのままの様子を見学することが出来ます。すごく興奮してきますねー。

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後部座席を臨んだ様子。

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保存状態が良好で、現役のままの状態をとどめています。

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記念撮影をパシャリ。アングル次第では「どこで撮ったの?」みたいな写真をゲットすることができるかも?!しれませんよー。

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LR-1 連絡偵察機
陸上自衛隊向けに採用が決定した双発ターボ プロップ機 LR-1 は、1984 年までに 20 機が導入されました。
乗員 2 名を含む最大 7 名の乗客を収容することが可能で、連絡偵察機として各方面航空隊、ヘリコプター団に配備されている他、基地間の VIP 輸送などにも用いられています。

【諸元・性能】
乗員:7名
機体:
・全幅:11.95 m
・全長:10.13 m
・全高:3.94 m
・製作:三菱重工業株式会社

全備重量:4,750 kg
最大速度:539 km/h
航続距離:1,982 km
上昇限度:9,000 m

エンジン:
・名称:TPE331-6A-252M
・出力:575 shp × 2 基
・製作:米ハネウェルインターナショナル社

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F-1 支援戦闘機
支援戦闘機として開発された F-1 は、我が国初の超音速戦闘機です。1987 年までに 77 機が生産されました。本機 207 号機は、4,050 時間の飛行任務を完了し、防衛省航空幕僚長より当社に貸与されました。

【諸元・性能】
乗員:1 名
機体:
・全幅:7.90 m
・全長:17.90 m
・全高:4.50 m
・製作:三菱重工業株式会社

全備重量:13,500 kg
最大速度:マッハ 1.6
航続距離:2,600 km
上昇限度:15,000 m

武装:
・20 mm バルカン砲
・空対地ロケット弾
・空対空赤外線ミサイル
・500 ポンド爆弾
・空対艦誘導弾

エンジン:
・名称:TF40-IHI-801A
・推力:3,310 kg × 2 基
・製作:株式会社 IHI

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こちらは屋内展示されていた戦闘機の機体解剖・F-1 透視図のパネル。

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福岡県の築城基地でラストフライトを終えた F-1 支援戦闘機 207 号機の写真と共に展示されていたTF40-IHI-801Aターボファンエンジンの実物。

以下、ミツ精機さんの解説ボードから。
TF40-IHI-801A ターボファンエンジン

TF40 型エンジン (呼称:アドア) は、英国ロールス・ロイス社、仏国ターボメカ者が共同で開発したターボファンエンジンで、英仏空軍などで運用中のジャガー戦闘機、ホーク練習機などに搭載されています。

日本では 1970 (昭和 45) 年、技術提携を結んだ石川島播磨重工業株式会社が生産を開始し、我が国初の超音速ジェット機である航空自衛隊 F-1 支援戦闘機、T-2 高等練習機に搭載されています。

なお、”アドア”という呼称はフランスの川の名前ですが、それまで RR 社のエンジンには仏国の山の名が付けられていました。

そこでこの英仏共同開発の円陣にはその中間をとって仏国の川の名前がつけられています。

主要目:
・全長:2,890 mm
・重量:764 kg
・直径:760 mm
・推力:3,310 kg (アフターバーナー使用時)


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T-1B ジェット練習機

航空自衛隊ファイターパイロットの育成に欠かせない、初等教育向けに開発された日本初の国産ジェット機です。A / B 型を併せ 66 機が生産されました。

練習機の為、通常武装はしていませんが、有事の際には機関砲と主翼下面にはミサイル、ロケット弾を搭載することができます。

【諸元・性能】
乗員:2 名
機体:
・全幅:10.49 m
・全長:12.12 m
・全高:4.06 m
・製作:富士重工業株式会社

全備重量:4,355 kg
最大速度:850 km/h
航続距離:1,500 km
上昇限度:13,411 m

エンジン:
・名称:J3-IHI-7B
・出力:1,400 馬力× 1 基
・製作:石川島播磨重工業株式会社

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F-104J 要撃戦闘機搭載 179-IHI-11A ターボジェットエンジン チップタンク (予備燃料タンク)

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オリフューズ J80506 ターボジェットエンジン

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LTS101-750B-1 ターボシャフトエンジン

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左:63E60 型プロペラシステム
右:54H60 型プロペラシステム


と、たくさ~んの貴重な展示物を見学させて頂きました。細かなものや、航空機そのものについてはご紹介していないものもありますので、ご興味のある方は是非、ミツ精機さんまで足を運んでみてくださいね。

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と、実はこの日、ミツ精機さんに向かう途中に、思わず目にとまったものがありました。
それがこちら、NBC偵察車!!

兵庫県伊丹市 千僧駐屯地の第 3 特殊武器防護隊に配備されているNBC偵察車です。同隊は、近畿2府4県のCBRN(Chemical, Biological, Radiological, and Nuclear: 化学・生物・放射性物質・核兵器) 防護を担任する部隊です。

ナンバープレートのある辺りに下向きの傾斜が付けられ、大きなボルト止めによって何か板状のものが取り付けられるようになっているのが分かります。ここには、中性子遮蔽板の取り付けが可能となっています。

しかしまた、珍しいものに出くわしましたね。たまたま、防災関連のカンファレンスの為に淡路島入りしていたようです。すごい偶然!

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陸自化学科部隊の最新鋭の装備であるNBC偵察車は、放射性物質、有毒化学剤、生物兵器等によって汚染された地域での偵察を目的に開発。それまで化学防護車と生物偵察車の2種類運用してきたところが、NBC偵察車の導入により1台に集約され、より正確で迅速な検知識別が可能になっています。

NBC偵察車の諸元は以下の通りです。
全長:約 8 m
全幅:2.5 m
全高:3.2 m
重量:約 20 t
武装:12.7 mm 重機関銃
最高速度:95 km/h
乗員:4 名

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説明に真剣に耳を傾ける乙夜クン。
いきなり訪れたにもかかわらず、懇切丁寧にご対応を頂き有難うございました!

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