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米ロサンゼルス市警察がブラックホーク製「SERPAホルスター」の利用を即時全面禁止に

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米ロサンゼルス市警察がブラックホーク製「SERPAホルスター」の利用を即時全面禁止に
Photo from BLACKHAWK!
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「我が署は、全ての署員を対象として、ブラックホーク(BlackHawk)製のセルパ(SERPA)ホルスターおよび "全ての" オートロッキング、トリガーフィンガー操作式ホルスターの使用を即刻【不承認】とすることを決めた」「これらのホルスターは、堅実な(ピストルのドロー)操作を脅かし、重大な過失を犯す可能性を高めるかもしれない」
米ロサンゼルス市警察は8日、ヴィスタ・アウトドア社(Vista Outdoor LLC)傘下の戦術装備メーカー、ブラックホーク製のセルパなど、一部のホルスターについて「全面使用禁止」を決定した。この内部通達は、同国戦術装備ニュースサイトのソルジャーシステムズデイリーが初報している。
米国内でも最大規模の法執行機関であり、その後の指針にも大きな影響を及ぼす同市警察の決定だけあって、他メディアもこぞって本件を取り上げている。

その内の1つ、大手軍事情報サイトのミリタリードットコムはキットアップ(Kit Up!)コーナーで続報を伝えている。それによると、メーカー側はロス市警の決定に「失望した」と回答を寄せ、「セルパは、直感的で迅速かつ安全なホルスターだ」「市場には800万個ものセルパホルスターが出回っている」「正しく使用されれば、射手の指先はピストルのフレーム上に直線に並び、トリガーを引くには独立した動作が必要となる。ホルスターによって(意図しない発砲が)引き起こされることは無い」と述べている。

セルパホルスターの取り扱いにおける危険性については、ピストルをプライマリーウェポンとして利用することが多い警察などの法執行機関で取り上げられることが多い。これは、銃器の使用制限が課せられている関係で、危険迫った直前で素早いドロウを余儀なくされることがその背景にある。ロックをリリースするその操作の延長で、勢い余ってトリガーに指が掛かってしまい、結果的に「意図しない発砲(ND: Negligent Discharge)」を誘発しているようだ。この件については、過去記事に詳述しているので、関心のある方は是非そちらをご覧頂きたい。

関連記事:
TVのBlackhawkの「SERPAホルスター」特集で不適切な安全管理が映り込み炎上

法執行機関や民間スクールでも使用・持ち込み禁止が広がっているセルパホルスターだが、米海兵隊、税関国境取締局(CBP)、軍特殊作戦司令部の他、海外ではドイツ陸軍、スイス陸軍によって採用されている。

関連記事:
スイス陸軍が BlackHawk の「SERPA」ホルスターを採用

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