FaceBookページに許可なく特殊部隊SAS・SBSの写真が掲載。英軍当局が入手ルートの調査を開始
イラクやアフガニスタンで展開している英軍特殊部隊。秘匿の任務に就いている陸軍SAS(Special Air Service)や海兵隊SBS(Special Boat Service)の精鋭隊員とみられる写真が、FaceBookページに掲載され、軍の許可を得ていないことから問題となっている。
Photo from The Special Air Service @SASinIRAQ
「The Special Air Service @SASinIRAQ」と記されたFaceBookアカウントのロゴには、正規軍である「第22SAS連隊」を意味する「22」の数字と、部隊のモットーである「挑む者に勝利あり(Who Dares Wins)」、それに司令部の置かれた「ヘレフォード(Hereford)」の文字を組み合わせたデザインが設定されている。
Screenshot from The Special Air Service @SASinIRAQ
18日現在で、2,300枚近い画像データがアップロードされているが、大部分は古い写真や資料画像で構成されている。しかし中には最近のディプロイメント先と思しき背景の中でポーズをとる精鋭隊員を収めた写真が確認できる。
いずれも隊員個人を識別できないよう、顔やパッチが黒塗りされているものの、「戦術・訓練・手順(TTPs: Tactics, Training and Procedures)」の詳述を禁止した「作戦保安(OPSEC: Operation Security)」上に問題があることから、軍当局が写真の入手・掲載ルートを調査する事態にまで発展している。
Photo from The Special Air Service @SASinIRAQ
国内高級紙であるテレグラフもこの一報を伝えている。それによると、消息筋からの情報では、写真の中には「王立通信軍団(Royal Corps of Signals)」隷下にあり、特殊部隊の実動部隊を通信・情報システム面で支援する陸軍の「18シグナル連隊(18 Signals Regiment)」の写真も含まれているとのこと。
また、元SAS隊員は大衆紙デイリースターに対して、「このFaceBookページに掲載されている写真は現在のものでありホンモノだ」と語っている。加えて、英国防省の広報官はテレグラフの取材に対して、「このFaceBookページのことは知っている」とした上で懸念の意向を表しており、国内紙の報道では、調査が終わり次第に当該アカウントは削除されるものとみられる。
Photo from The Special Air Service @SASinIRAQ
なお、英軍では「グループポリシー(Group Policy)」として知られる規定において、作戦や武器、装備品について如何なる情報も漏らしてはならないと厳格に記載されている。
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