米陸軍の新型ボディーアーマー「MSV」の試験が最終段階に。早ければ2018年夏迄に支給へ
現代戦の中で、兵士が着用・携行する各種装備品の軽量化は喫緊の課題となっている。米陸軍は10月31日、新型ボディーアーマーのフィールドテストを終えた後に生産体制へ移行する計画を発表した。
Photo Credit: U.S. Army photo by Staff Sgt. Lance Pounds
第71軍需品グループ(爆発物処理, EOD: Explosive Ordnance Disposal)と第10化学有害即応中隊の隊員が、10月16日~20日に掛けて、新型ボディーアーマー「モジュラー・スケーラブル・ベスト(MSV: Modular Scalable Vest)」の最終フィールドテストに協力。
Photo Credit: U.S. Army photo by Staff Sgt. Lance Pounds
フォート・ベルボアで新装備の試作開発とその調達を担っている陸軍PEO(Program Executive Office)ソルジャーで兵士防護個人装備のテスト責任者を務めているステファン・マクネア(Stephen McNair)氏は、「この5年間で4種類のベストと、2種類のプレートキャリアに取り組んできた」「評価を終えれば、生産体制に移行する」「来年夏までには兵士の手元に届けられる予定だ」と語っている。
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陸軍取得支援センター(USAASC: United States Army Acquisition Support Center)によると、MSVは「兵士防護システム(SPS: Soldier Protection System)」の一部であり、陸軍の次世代「個人防護装備(PPE: Personal Protective Equipment)システム」に位置付けられている。SPSは、陸軍既存のPPEと比較して、軽量ながらも防護能力を持つよう設計されたモジュール式で拡張性を持ち、仕立てが容易なシステム。
Photo Credit: U.S. Army photo by Staff Sgt. Lance Pounds
MSVは軽量化を図りながらも、その4層構成によって拡張性を持つことが特徴に挙げられる。
第1層:中に着込むことのできるソフトアーマー
第2層:プレート付きのソフトアーマー
第3層:ソフトアーマーと防弾プレートの組み合わせ
第4層:防弾コンバットシャツとベルトシステムとで構成
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「ティア・システム(Tier System)」と呼ばれる「着込み」の発想によるもので、これにより着用者は、ミッション内容に応じてベストの調整を図ることができるようになっている。
タグ :ボディーアーマーMSVModular Scalable Vestモジュラー・スケーラブル・ベストSoldier Protection SystemPersonal Protective EquipmentSPSPPE
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