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マグプル副社長が「Gen M3のPMAGは極低温環境で壊れやすい」という米陸軍のテスト結果に反論

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マグプル副社長が「Gen M3のPMAGは極低温環境で壊れやすい」という米陸軍のテスト結果に反論
Photo from Magpul
既に海兵隊、空軍、特殊作戦軍に採用されているマグプル社の樹脂弾倉「PMAG」について行われたアメリカ陸軍のテスト結果について、Magpulの副社長デュアン・リプタック氏がMilitary.com上で反論している。

陸軍で装備の研究開発を行っているTACOM LCMCが発した勧告17-045では「華氏0度(摂氏約マイナス17.8度)以下の極低温環境においてPMAGを落下させた際、割れ・破壊が生じた」としており、こうした環境では従来のアルミ製弾倉を使用するようにと注意している。
これについてリプタック氏は、MagpulGen M3は陸軍のEPMよりも高性能であることが海兵隊、空軍、特殊作戦群のテストから明らかであり、華氏マイナス60度(摂氏約マイナス51.1度)での落下試験にも耐えると反論。

陸軍アバディーン試験場で行われている低温での破壊試験は、フル装弾したマガジンをM4A1カービンに挿入し、華氏マイナス60度のチェンバー内で72時間置いたあと、コンクリートに落下させるというもの。落下させた後、外見の検査は行われるが機能するかどうかは問われない。

リプタック氏によれば、マグプル社でも同様の試験を行った際にヒビや欠けが発生することはあるが、その後発射テストで完全に機能することを確認している。対して陸軍の強化型弾倉であるEPMは本体やベースプレートが変形し、フォロアースプリングを噛み込んで動作しなくなるという。

樹脂パーツは高温で軟化、低温で硬化してその性能が変化するというのが「定説」で、ポリマーフレーム拳銃やカイデックス製のホルスターも登場当初はこうした批判にさらされてきたが、近年は素材や加工方法の進歩によってこうした欠点もある程度カバーされつつある。リプタック氏は「テスト方法か、あるいは合格基準に問題があるのではないかと強く感じている」とMilitary.comに語っている。

Source: Gen M3 PMAG,Magpul says PMAGs perform in Cold Weather

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201711
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。


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