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ロシア連邦軍、新型ボディアーマー&ヘルメットを 2020 年までに全軍配備を計画

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ロシア連邦軍、新型ボディアーマー&ヘルメットを 2020 年までに全軍配備を計画
Photo: Vitaly V. Kuzmin
ロシア防衛産業の情報源によれば、ロシア国防省は連邦軍に対し新型ボディアーマーである6B43・6B45と新型ヘルメットである6B47の調達スピードを早めていると発言した。現在ロシア連邦軍は新型ボディアーマーである6B43・6B45と新型ヘルメットである6B47を採用しており、この新型防護装備類は2020年までに全軍に配備されると言う。

2000年代初頭におけるロシア連邦軍の防護装備は、旧ソビエト連邦軍から受け継いだ防護装備であった。この防護装備は時代錯誤も甚だしいものであり、ボディアーマーは1980年代に設計されたもので満足のある衝撃吸収効果は少なく、ヘルメットも安価であり大量生産向けであったが銃弾に対する防御性能は殆ど無く、兵士達は防御力のある最新の防護装備を切望していた。

この背景もありロシア連邦軍では将来個人戦闘装備システム「ラトニク」計画を立ち上げた。「ラトニク」計画においては「情報化・ネットワーク化」「射撃能力の向上」を主目的としているが、本計画内にはロシア連邦の独自の気候(-50℃から+50℃)に対応し、防御性能の向上を図った戦闘服と軽量かつ対弾性のある防護装備を充実させることも含まれており、兵士達の生存率を高める方針が打ち出されている。

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新型ボディアーマー6B45は多目的任務用に開発され、セラミック装甲板にて防護するタイプである。このセラミック装甲板は防性能が違う3パターンが存在し、最も防御性能が高いものでは7.62mm徹甲弾に耐えられるものがある。他にもPALSウェビングが全面に装着されているため、任務に応じてさまざまなポーチを装着することが可能で、クイックリリース機能(落水時や負傷時にワンタッチでアーマーを分解する機能)を備えることで全く新しく有効性のあるボディアーマーが誕生したものである。

新型ヘルメット 6B47は9ミリ拳銃に対応可能な防御力と近年の先進国の軍隊にてスタンダードになりつつある暗視装置の装着マウントを標準装備し、側面には各種ライトが装着可能なレールマウントを設けることで、将来個人戦闘装備システム「ラトニク」計画に対応する相応しいヘルメットとなっている。

ロシア連邦軍によるパルミラ遺跡 地雷除去の取材ツアー画像
なお新型ボディアーマーである6B45と新型ヘルメットである6B47は、シリア軍事作戦に参加しているロシア連邦軍将兵のみならず、シリア政府軍にも付与されている。彼らが実戦に使用した経験が、今後のロシア連邦軍の防護装備の手助けになることは言うまでもないことであろう。またロシア連邦軍はシリアで活動する報道関係者に対し取材ツアーを度々行っており、その取材ツアーの際には6B45ボディアーマーと6B47ヘルメットを気前よく貸し出している。

Text: WT83 - FM201606

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