【エアガンレビュー】最新モードの民間AR。DYTAC電動ガン「SLR Rifle series」

エアソフト・サバゲー・実銃・アウトドア関連レポート
昨今のアメリカで単に「ライフル」というと「AR15」を意味します。
ひと昔前はレミントンなどのボルトアクション、はるか昔はウィンチェスターなどのレバーアクションが「ライフル」だったそうですが、時代とともに変化しているそうです。

今回のエアガンレビューはそんなとっても普及しているAR15のバリエーションの1つ。

香港のエアガンメーカーDYTAC(http://www.dytac.hk)の電動ガン「SLRシリーズ」です。

このモデルは実銃メーカーであるSLR Rifle worksの正規ライセンス品で特徴的なハンドガードや刻印をバッチリ再現しているのがポイント。

ミリMONO

    loading
    ミリMONOをもっと見る
    SLR Rifle worksはビレットパーツを数多くラインナップし、最近はやりの「軽いAR」が得意という知る人ぞ知るメーカーです。

    さらにこのモデルでは表面仕上げにセラコートが採用されています。
    ご存じの人も多いと思いますが、セラコートは実銃にも数多く採用されている耐久性や耐熱性の高い塗装(コーティング)。その性能だけでなく実銃と同じ塗料を使用すればエアガンでも全く同じ色合いが再現できるというのもメリットです。

    このようにポイントだけピックアップしてもちょっと気になる人が多いと思われるDYTACのSLRシリーズ。基本はver2メカボックスを備えるスタンダード電動ガンになります。
    というわけで今回は3つのバリエーションを同時にレポートしてみます。

    SLR Helix rail (Cobalt Cerakote)
    全長:800〜885mm 重さ:2450g 初速:91m/s(G&G 0.2gバイオ弾)
    バレルレングスは14.5インチ、最も軽いHelixハンドガードは13.5インチ。
    ハンドガードは側面と下面にKey-Modホールを装備し、ナナメの面の大胆な肉抜きが特徴的。加えて上部レイルは先端に6スロット、後端に2スロットのみという軽さを重視した仕様になっています。
    Cobaltのセラコートはギラギラした粒子感のある明るめのフラットメタリックグレイです。

    SLR ION rail (Burnt Bronze Cerakote)
    全長:800〜885mm 重さ:2490g 初速:92m/s(G&G 0.2gバイオ弾)
    バレルは14.5インチ、7面にKey-Modホールを備えるIONハンドガードは13.5インチ。
    上記のHelixほどではありませんが、それでも上面レイルは中央部が大胆に削り取られてかなり軽く、そしてほっそりとしたハンドガードです。
    しかし最大の特徴はBurnt Bronzeのセラコートではないでしょうか。アルマイトのゴールドとは違い、名前の通り深みのあるブロンズ色です。

    SLR SOLO rail (Black Cerakote)
    全長:695〜780mm 重さ:2360g 初速:86m/s(G&G 0.2gバイオ弾)
    バレルは10.5インチ、SOLOハンドガードは9インチ。
    上部レイルは普通に全部あり側面と下面にはKey-Modホールも装備。特に意識することなく扱える極めて基本的な仕様のハンドガードといえます。
    ざらっとしたつや消しの黒も落ち着いたイメージを漂わせます。

    ハンドガード
    各モデルのハンドガードを比較するとこんな感じ。
    14.5インチバレル+13.5インチバレルはほぼフラッシュハイダーのみ飛び出す状態に。10.5インチバレル+9インチハンドガードではほんのちょっとだけバレルが見えます。

    HelixとIONハンドガードの上部レイルには中央部がありません。
    軽さはもちろんハンドガードを握り込んだ時に細さを強く意識します。

    SOLOハンドガードは極めてオーソドックスなデザイン。
    Key-Modハンドガードとしてもかなり軽い部類に入ります。

    各ハンドガードはこの2本のボルトで固定。
    HK416やガイズリーのようにバレルナットのミゾを通して固定するタイプです。

    ちなみにKey-Modホールは裏側もきっちり加工してあります。
    実物のKey-Mod対応アクセサリがガタなく装着できます。

    ただ、各モデル共通の問題点がありまして・・・
    ガスブロックとガスチューブが付いていません。
    特にスカスカなHelixハンドガードだと非常に目立ってしまうので、ぜひ自分で補っておきたいところ。
    ロープロファイルタイプのガスブロックと適切な長さのガスチューブを入れましょう。

    ハイダー
    マズルデバイスは各モデル共通でA2ハイダー。
    現代的なデザインのものに変更すると、より雰囲気がアップすると思います。

    レシーバー
    レシーバーは上下とも一般的な鍛造タイプを再現。
    マガジンキャッチもセフティレバーもアンビじゃないので気になる人はパーツを交換するのもアリですね。

    刻印はレーザーによるシャープな仕上がり。
    実銃のSLRにはビレットレシーバーだけでなくこのような鍛造タイプも存在し、その刻印がかなり正確に再現されています。

    ポートカバーは開状態でテンションがかかっています。
    HK416タイプの樹脂製で閉じることはできません(ロックピンが当たる前に引っかかります)。
    ダミーボルト連動用のパーツが赤い樹脂製なので、見る角度によってはちょっと気になるかも。

    上部レイルはスロットナンバーのないタイプ。
    チャージングハンドルはBCMのガンファイタータイプが装着されています。

    もう1つ、共通の問題点。
    各モデルともマガジンハウジングの内部までキッチリと塗られていません。
    というか、表面の塗装面にホコリが乗っているなど、せっかくのセラコートなのに「イマイチ」な部分がちょっとありました。ジックリ見ないと気付かないレベルですが、すごくもったいない気がします。
    そしてレーザー刻印が細すぎるのか塗膜が厚いのか・・・。
    特にCobaltのセラコートでは角度によって見えにくいことがあります。
    また、SAFE・SEMI・FULLの刻印はレーザー刻印ではなくモールドによるもので、比較してかなりアマく見えてしまいます。

    ダミーボルトはチャージングハンドル連動タイプ。
    HOPチャンバーはオリジナル(?)の樹脂製。
    微調整が可能なロータリータイプで精度もソコソコ出ているようです。
    インナーバレルも海外製電動ガンにしては珍しくクリーニング不要なくらいキレイなものが組み込まれていました。

    グリップ
    グリップはBCMタイプ。
    角度の立った流行のデザインで、このタイプのグリップが付くだけで一気に現代的なARに見えるというキーアイテム。中のモーターの角度はデフォルトのままです。

    ストック
    ストックは各モデル共通でB5タイプが装着されています。
    バッファーチューブに対してかなりキツめですが、その分ガタがなくカッチリとした動作感なのが好印象。
    バッテリースペースはこのバッファーチューブ内。
    後方配線の電動ARではおなじみのパターンです。
    大容量バッテリーは入りませんが、B5タイプのストックは簡単に着脱できるのでバッテリー交換の手間は大してかからないと思います。
    ただしヒューズが設けられていないので気になる人は設置しましょう。

    フロントサイト・リアサイト
    付属のF/Rサイト。
    A.R.M.S.の樹脂製フリップアップタイプになります。
    スプリングによってワンタッチで起こすことが可能。収納時もパチンとロックできます。

    オプション
    同じく付属のオプションレイル。
    7スロットと5スロットのKey-Mod用レイル(樹脂製)が各1本ずつ同梱されます。

    もう1つ、フォアグリップも付属。
    BCMのガンファイタータイプ。レイル用のブラック、ショートモデルです。

    マガジン
    最後にマガジンはHEXMAG。
    ここ数年、民間ARでの利用が増えている幾何学模様のポリマーマガジンです。
    装弾数は120発のスプリング給弾タイプ。剛性感が高いためか弾上がりが非常に◎。問題なく使えるでしょう。正規ライセンス品なのもうれしいですね。
    ボトムプレートのストッパーとBB弾のフォロワーは鮮やかなオレンジですが、別売りでカラーパーツが7色も用意されています。

    メカボックス
    メカボックスはver2互換タイプ。
    今回の3モデルのうち14.5インチバレルの2つはFET内蔵、10.5インチモデルは従来のスイッチ式と違うタイプ。モーターは全て同じトルクタイプが組み込まれていました。
    気になるメカボックスの中身はというと・・・
    フルサイズシリンダー、ノーマルレシオのスチールギア、金属製14歯ピストンなど各パーツはちょっとしたもの、いやかなりイイものが組み込まれています。
    グリスは高粘度のものがやや多め、ギアのシムはだいたいOK。規制対応のメインスプリングは等ピッチでやや短め。タペットプレートスプリングが強すぎる印象があるので要交換、などなど・・・。
    正直、デフォルト状態で使うには不安感があるため、使用前にメカボックスを開けてシムの調整とグリスの塗り直しくらいは行っておきましょう。

    なお、FET搭載モデルのトリガーユニットはこんな感じ。
    特にセミオートのレスポンスに優れるのはFETとこの基板によるものです。
    ただ、トリガースイッチの樹脂部品が細いため、トリガーを力いっぱい引き切るのはやめた方がよさそう。
    FETそのものはスパーギアの後方に組み込まれています。
    ちょっとでもズレるとスパーギアと接触してしまうので、保護チューブごと接着固定しちゃいましょう。

    他にもHOPパッキンを東京マルイの純正品に、モーターも同マルイのEG1000に交換すると調子よく使えるでしょう。手間はかかりますが、素性は悪くないのでぜひバッチリ調整しておきたいところです。

    カスタマイズ
    最後にカスタマイズの例を紹介。
    IONハンドガードモデルにショートスコープとダイレクトマウントのホワイトライトを装着した軽量なタクティカル仕様をイメージ。
    ドットサイトならバックアップサイトは必須ですが、ショートスコープの場合はサイトなしの画像をよく見るのでそのイメージです。
    パネルカバーはBCM製の実物ですがピッタリと装着できました。
    バレルは短くはありませんが軽量でバランスのいい、レースガン寄りのタクティカル仕様というここ数年よく見かける民間ARに仕上げてみました。

    まとめ
    ひとことで言うと「あらゆるところがチョットずつ惜しい電動ガン」という印象です。
    メカボックス内部やセラコート処理の甘さなどは特にもったいなく感じました。
    とはいえ、マニア好みのセレクトや各パーツのデキ、そしてFET+トリガーユニットなど見るべき点も数多くあり、調整前提での購入であれば満足できるはずです。
    何より民間仕様のARが好きな人にとっては注目せざるをえないモデルでしょう。
    ビギナーにはオススメしにくい向きもありますが、ある程度中身をイジれる人にとってはとてもおもしろい電動ガンだと思います。

    DYTACの公式web:http://www.dytac.hk
    facebookページ:https://www.facebook.com/DyTac-433212173497182/

    Text & Photo: 乾宗一郎

    同じカテゴリー(エアソフト・サバゲー・実銃・アウトドア関連)の記事画像
    シグ社・P320の落下時の安全性を向上させる自主アップデートプログラムを提供開始
    サイバーガンがGlock社ライセンス済エアソフト製品「GLOCK G17 Inokatsu」を国内限定100挺で販売
    「ウォーベルト」のどこに何を配置すれば良いのか?元米陸軍特殊部隊員がアドバイス
    『民兵 vs PMC』でサバイバルゲーム。9/17に開催する「MMM2017SEP」の参加受付が開始に
    カラシニコフ純正の電動ガンが間もなく登場。専門家による解説PVも公開
    「P320は安全」か?ダラス市警での使用停止騒動を受け有志が落下テストを実施、シグ社はプレスリリースを配布
     シグ社・P320の落下時の安全性を向上させる自主アップデートプログラムを提供開始 (2017-08-21 21:53)
     サイバーガンがGlock社ライセンス済エアソフト製品「GLOCK G17 Inokatsu」を国内限定100挺で販売 (2017-08-21 21:26)
     「ウォーベルト」のどこに何を配置すれば良いのか?元米陸軍特殊部隊員がアドバイス (2017-08-18 12:15)
     『民兵 vs PMC』でサバイバルゲーム。9/17に開催する「MMM2017SEP」の参加受付が開始に (2017-08-10 19:36)
     カラシニコフ純正の電動ガンが間もなく登場。専門家による解説PVも公開 (2017-08-09 12:27)
     「P320は安全」か?ダラス市警での使用停止騒動を受け有志が落下テストを実施、シグ社はプレスリリースを配布 (2017-08-08 13:38)

    この記事をブックマーク/共有する

    この記事をはてなブックマークに追加

    新着情報をメールでチェック!

    ミリブロNewsの新着エントリーをメールでお届け!メールアドレスを入力するだけで簡単にご登録を頂けます!

    [入力例] example@militaryblog.jp
    登録の解除は →こちら

    ひとつ前のニュース ひとつ次のニュース

    PageTop