ロシアの法執行機関系特殊部隊にみられるタクティカル・フルオート射撃

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ロシアの法執行機関系特殊部隊にみられるタクティカル・フルオート射撃
ロシアのタクティカルギアメーカー:WARTECH が、ロシア内務省特殊部隊:Беркут(ベルクート:日本語でイヌワシの意味)をフィチャーした PV を公開した。対テロ・人質救出・治安維持を専門とするベルクートは、2014 年の“クリミア危機”までウクライナ総務省所属であったが、同年3月にロシア内務省所属に再編された特殊部隊である。

国や部隊によって戦技・戦術は違うものだが、ロシア発の映像には時より驚嘆するシーンが映し出される。本 PV で目を見張ったのはフルオート射撃である。動画終盤では、グレネードを投擲し爆発する間も射撃を続けている。これは所謂“制圧射撃”であるが、軍隊ならともかく欧米の LE 系特殊部隊では見られない戦術である。威嚇、攪乱、揺動、行動阻止などを目的した有効な戦術として、ロシアの LE 系特殊部隊は採用しているようだ。
以前公開された PV の冒頭でもフルオート射撃を行っている。

参考動画:ロシア内務省組織犯罪対策総局所属の緊急対応特殊課(СОБР)による突入デモ。突入時にバスの後方で、マシンガンナーが空に向けて終始フルオート射撃を行っている。

参考動画:ロシア連邦保安庁(FSB)及びロシア内務省(MVD)の特殊部隊による訓練。動画4:08辺りから。室内から射撃を受けながらグレネードを投擲される。弾幕によってグレネードの発見が遅れ、動揺する様子が分かる。


ロシアでフルオート射撃/制圧射撃といえば、ロシア軍元中佐アレクサンダー・ペトロフ(Александр Петров)氏が思い浮かぶ。フルオート射撃のスペシャリストであるペトロフ氏は、チェリャビンスク市に所在するロシア国内で唯一の民間射撃訓練施設「ПОЛИГОН(ポリゴン)」を主催し、民間・軍・LE・特殊部隊向けの射撃訓練を行っている。

ペトロフ氏は仲間と共に、性別や体格差に囚われない射撃技術を研究・開発し、高精度高速射撃技術を教えるための特許を取得している。また、時代遅れだと揶揄されアップデートを求められていたロシア製銃器を、自身の射撃技術を披露することで現代でも十分に通用する武器であることを証明している。ペトロフ氏によれば、短期間のトレーニングで誰もが高精度の射撃技術を体得できるとのことだ。

参考動画:ペトロフ氏による特殊部隊訓練 / 制御された各フルオート射撃の様子は圧巻である。

参考動画:ロシア製銃器の撃ち比べ / 大小様々な銃器を同じ調子で撃ち続ける。

参考動画: ペトロフ氏に指導を受けた女性(164cm 52kg)のフルオート射撃デモ。
Text: 弓削島一樹 - FM201708

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