Trijicon MRO vs Aimpoint T1 マイクロドットサイト徹底比較

エアソフト・サバゲー・実銃・アウトドア関連レポート
Aimpoint T1シリーズは高い耐久性と取り回しのよさで、瞬く間にタクティカル向けオプティクスのデファクトスタンダードとなった。2015年、Trijicon社はT1を徹底的に研究し、新製品「MRO(Miniature Rifle Optics)」を投入した。MROはT1にどこまで対抗できるのか。2者を比較してみた。
T1やMROが属する、いわゆる「マイクロドット」は、ごく小型の筐体を用いることでフットプリントを小さくする一方、オープンドットの弱点である耐久性・耐候性を高めたものだ。

TrijiconのMROはT1に対する初めての競合相手であり、ガンズ&アモ誌の2015年「オプティクス・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、銃器業界ではかなりの注目を集めている光学機器である。

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Trijicon MROはこういう箱に梱包されている。

レンズキャップは標準添付。付属のマウントによって注文番号が違っている。

写真で見る印象はT-1と同程度のサイズであるが実際は上背があること、ノブや対物レンズまわりのデザインなどでかなり大きく感じる。「マイクロドット」というよりも「前後に短いACOG」というところだろうか。7075Tアルミ削り出しのボディにラバーコーティングされた堅牢なもの。

スペックはこちら
倍率:1倍
対物レンズ径:25mm
全長:2.6インチ(約6.6センチ)
重量:116グラム(バッテリー込み・マウントなし)
レティクル色:赤
調整幅:70MOA 1クリックで1/2MOA
バッテリー: CR2032
バッテリー寿命:5年(照度8段階中の3において)
防水性能:30m


右側

左側はスッキリ。「PSA18:28」は旧約聖書の詩篇18章28節「主よ、あなたはわたしの灯を輝かし/神よ、あなたはわたしの闇を照らしてくださる。」を表す。Trijicon製品には聖書からの引用を示すマーキングが必ず入っている。

照度調整ノブは上に、ウィンデージ調整ネジが右側にある。照度ノブが右にあるT-1と比べ右側の視界を防ぐ量は減った。またマーキングは後ろから見られるので覗きながら調整する時に便利である。レンズ内左上に出ているものは発光部。

対物側から。25mmという径は数字以上に大きく感じる。

内側は筒内での光の反射を防ぐような凹凸形状になっている。


T-1との比較。剛性・耐久性は同等のはずだが径が大きい分MROの密度感はすこし低く感じる。

表面処理もMROの樹脂っぽいコーティングと、T1のアノダイズではかなり質感が違う。シャープさはずいぶん違って見える。

MROのゼロイン調整には工具がいるがフタはない。T1はその逆。フタをなくさなくて済む点はよいが、外で調整する際に溝・穴がドロを噛んでしまうと工具が入らない可能性はある。

調整ネジから水が入ることを考えるとフタがあるほうがよいが、Oリングの損傷やフタの紛失といった問題がある。どちらがよいかというのはかなり意見が分かれるところだと思う。

T-1は右下、MROは左上に発光部がある。MROのほうがやや目立つ印象。T-1は後ろから照度をチェックすることができない。

対物側。20mmと25mmで直径の差は5mmしかないはずだが、かなり違いを感じる。

ドットのサイズは2MOAでいずれともきれいな形をしているが、光量を上げすぎた時のギラツキ感はMROのほうが大きく、レンズのコーティングもMROのほうが色が濃く見える。なお写真ではムラが強く出ているように見えるが、実際はここまで強く・濃くはない。いずれにしても実用上はまったく問題がない。

T-1の視界。中心から約3cmずつの視界。歪み感は少なく、レンズもクリアである。

MROの視界。同じ位置から。中心から4cmずつ。「20%視界を広げる」という宣伝がされることが多いようだが、ほぼその通りである。ただしレンズの周辺の歪みの出る範囲は狭いが、大きく出る印象。覗きながら銃を横に振り、ターゲットをサイトに入れる時にグネっとした感触がある。またスペックシート上は等倍だが、像がほんのすこし拡大されているように見える。


剛性感や光学性能をトレードオフしている感はあるが、価格を見るとMROは500ドル半ば、T-1は600ドル半ばと約100ドル安くなっている。オーバースペック気味なT-1に比して必要十分な実用性を狙ってデザインし、その分価格を下げている、と考えれば妥当である。ただT-1はすでに代替わりしてT-2が登場している他、ナイトビジョンモードを省き安価になったH-1というバリエーションもあり、価格的にもかなり近づいている。

MROは後発だけにT-1シリーズをよく研究していて、その弱点となりそうなところー視野の狭さ、照度調整ノブの位置-を巧妙に突いたデザインとなっている。T-1に満足できないユーザーは、ほぼ自動的にMROを買うしかなく、その逆もまた然りである。いずれとも実用性が高く、コレクション的にもこれから露出が増えてくることが予想されるだけに、悩ましい選択になるだろう。

Text & Photos: Chaka (@dna_chaka)
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。


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