Trijicon社 レーザー照射で離れた場所の風向きデータを計測できる世界初のハンドヘルド風向計「Ventus」を発表
トリジコン社はハンドヘルドサイズとしては世界で初めてとなるレーザー式の風向計「Ventus」シリーズを、2020年後半に発売する。
Trijicon Ventus™ - YouTube
超長距離射撃では風の向きと強さが非常に重要となる。これを計測するのが風向計や吹き流しである。
ケストレル社の風向計
photo from Kestrel
究極の精度を競うベンチレスト競技の射場。的までの弾道に沿って風向計が置かれ、風の向きと強さが視覚化される。
Benchrest wind flags (BRT flags) and probes - YouTube
しかしこうした方法では物理的に風を受けることができなければ風の計測はできない。風向計を設置できないハンティングやタクティカルのシチュエーションでは、対象の周囲の自然物の動きを見るのが唯一の方法となる。
これに対し、Ventusはレーザーを用いることで離れた場所の風向きを測定できる。空気中のエアロゾルに照射したレーザーの反射を測定し空気のその動きを算出する、いわゆるドップラー・ライダー(Doppler LIDAR)の原理を用いた同社の「WindProテクノロジー」によって、500ヤード先までの風向きやその強さを3次元的に取得できる。
距離計としては5000ヤードまでの計測が可能。ボディはミルスペック基準のタフなもので、9倍の拡大率とあいまってアウトドアで使いやすい性能となっている。距離計・風向計機能を内蔵した「Ventus」の他、BluetoothによってiOS・Androidの弾道コンピューターアプリ「Trijicon Ballistics app」と連携できる「Ventus X」の2つのバリエーションが発売される。
Ventus Xでは風向きに加えて気温・気圧・湿度・高度などをあわせて計算し、最適な弾道データを得ることができる。
軍用ではレーザーを用いたアクティブな方法では探知される恐れがあり、特に秘匿性が求められる狙撃手は従来のパッシヴな計測手段を捨てることはないだろう。しかし、DARPAのCWOのように戦術情報を共有できる照準器は別にあり、将来的には例えば離れた場所にいる観測手やUAVから風向きデータをリモートで受信するという方法も開発されるものと思われる。
DARPA CWO - Computational Weapon Optic - YouTube
Source: Trijicon Ventus™ | Trijicon®
Trijicon Introduces Revolutionary NEW Ventus™ Wind-Mapping and Range-Detecting Handheld Device | Trijicon®
Text: Chaka (@dna_chaka)
Photo from Trijicon
距離計としては5000ヤードまでの計測が可能。ボディはミルスペック基準のタフなもので、9倍の拡大率とあいまってアウトドアで使いやすい性能となっている。距離計・風向計機能を内蔵した「Ventus」の他、BluetoothによってiOS・Androidの弾道コンピューターアプリ「Trijicon Ballistics app」と連携できる「Ventus X」の2つのバリエーションが発売される。
Ventus Xでは風向きに加えて気温・気圧・湿度・高度などをあわせて計算し、最適な弾道データを得ることができる。
Photo from Trijicon
軍用ではレーザーを用いたアクティブな方法では探知される恐れがあり、特に秘匿性が求められる狙撃手は従来のパッシヴな計測手段を捨てることはないだろう。しかし、DARPAのCWOのように戦術情報を共有できる照準器は別にあり、将来的には例えば離れた場所にいる観測手やUAVから風向きデータをリモートで受信するという方法も開発されるものと思われる。
DARPA CWO - Computational Weapon Optic - YouTube
Source: Trijicon Ventus™ | Trijicon®
Trijicon Introduces Revolutionary NEW Ventus™ Wind-Mapping and Range-Detecting Handheld Device | Trijicon®
Text: Chaka (@dna_chaka)
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。
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