米海軍、電磁式カタパルトでの戦闘機射出実験に成功
Photo: Naval Air Systems Command
NAVAIR:Naval Air Systems Command
http://www.navair.navy.mil/
大東亜戦争のさなか、それまでの戦艦重視の海軍戦略から航空母艦へ大きく見直しが行われて以降、海軍力の主力は空母を中心とした戦闘群の形成となっている。
英国、米国を中心に様々な試行錯誤を経て、現在の航空母艦における航空機の離発着システムが確立され、その主力は蒸気カタパルト方式が一般的となっている。蒸気カタパルト方式では、艦艇推進機関の動力による熱エネルギーを利用し、シャトルと一体となったピストンを一気に作動させることで航空機の離陸における推進力の補助を行っている。
今回発表されたEMALSでは、米海軍を中心に開発が進められていた電磁航空機発艦装置で、現在建造が行われている次期空母「Gerald R. Ford(ジェラルド・R・フォード)=CVN 78」に装備されることが予定されている。今回のテスト成功によって、同分野で追従していた英国Converteam社のEMCAT(Electro Magnetic Catapult)と比べても、EMALSの開発状況が先行していることが裏付けられた格好となり、米英の開発競争にも一息つきそうな様相だ。
Photo: Naval Air Systems Command
今回の実験によりF/A-18Eスーパーホーネットの離陸を成功させたEMALSだが、そもそもが蒸気式カタパルトとその技術的根拠が異なるために、一方で蒸気式カタパルトと同様に課題が残っているとも伝えられている。だが、いずれにせよ蒸気式に比べて滑走距離を短く出来る電磁式カタパルトによって、航空母艦製造における戦略が変わる可能性があるだけに、大きな関心が寄せられることは間違いない。
⇒Navy launches first aircraft using EMALS
参考記事:
http://www.darpa.mil/mto/solicitations/baa06-30/pdf/HPE_SiC_Brief.pdf
http://www.navair.navy.mil/NewsReleases/index.cfm?fuseaction=home.view&id=4468
http://www.navair.navy.mil/lakehurst/nlweb/ieeerevc.pdf
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