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ヒトの呼吸で「自己発電」する仕組み

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ヒトの呼吸で「自己発電」する仕組み先日お届けした兵士の歩行による運動エネルギーを電気エネルギーへと変換し、電力を供給し続ける仕組み、電力再生装置 "SPaRK" と類似した、ヒトの生命維持活動を動力源に活用した発電システムのコンセプトが、エネルギー科学専門サイト ENERGY Harvesting Journal で紹介された。

同サイトの記事によると、"AIRE" と名付けられたこのコンセプトは、 ロンドンに拠点を置く工業デザイナーによるもので、ヒトが日々おこなう「呼吸」活動で生成された 風力 による物理エネルギーを電気的なエネルギーへと変換するコンセプトで構築されている。このコンセプトは、"Red Dot Design" のコンセプトアワード を受賞。現在のところ実用化の目処があるわけではないとしている。(Image from Red Dot Design via ENERGY Harvesting Journal)

日本でも 3.11 東日本大震災以降、原発による電力供給のモデルに暗雲が立ち込める中、緊急時において、自らの肉体を発電源とした "自己発電" の考えが、以前に増して真剣に取り組みが進められるようになっているようだ。こうした「呼吸」活動に着目した発電装置の考えは実は、以前からも存在しており、ブラジルのデザイナーが開発した "W/Air" (ウィズ エアー) と名付けられた仕組みでは、呼吸の過程で生成される CO2 を溜めて電気に変える仕組みを利用するとして日本でも紹介されている。また、同様に CO2 を電気に変える研究は 2011年 8月 に米国・ローレンス・バークレー国立研究所で進められ、大規模プラントながらも、こちらは 31.1℃、70気圧以上で超臨界状態となるCO2の特性を利用し、タービンを回す "CO2 ガスタービン" になるという。
ヒトの呼吸で「自己発電」する仕組みヒトの呼吸で「自己発電」する仕組み
自分の呼吸で発電するというコンセプトで考案された "W/Air" (Left) と、世界初の快挙を目指す米国・ローレンス・バークレー国立研究所での地熱を使った大規模な CO2発電の概要 (Right)。W/Air では その構造上、空気の汚染状況を監視することも可能としている。
生体を発電の動力源として活用する仕組みは、生体が存在し、その活動・運動を停止しない限り延々と継続させることができる。また、ウェアラブル化させる仕組みを構築し易い点にもアドバンテージを持つとされ、米軍での研究開発も盛んになっているという。その背景には、先日にもご紹介したとおり、兵士が用いる装備の高度情報ネットワーク化、ハイテク化に伴い、携行しなければならない電源もそれに比例して多くなっていることが挙げられる。乾電池では荷物としての重量負担やコスト面での負担、またその多様に存在する種類からも汎用性の悪さといった問題が取り沙汰されている。各種電子デバイスにおける省電力化、規格の統一化への取り組みだけでなく、米軍では兵士の運動エネルギーを電気エネルギーへ変換させる仕組み、ウェアラブル発電の研究が進むことで、小型化・高変換率化の実現、信頼性向上が具現化すれば、近い将来 兵士への一般配備が進む日が来るのかもしれない。

ENERGY Harvesting Journal 2012/01/18
ecouterre.com
alterna 2011/09/05
Lawrence Berkeley National Laboratory 2011/08/08
U.S. Department of Defense 2008/10/06

過去の「自己発電」関連記事:
兵士の歩行でバッテリー確保、電力再生装置SPaRKを開発


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