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米海軍、「レールガン (Railgun) 」を初めて一般公開

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米海軍、「レールガン (Railgun) 」を初めて一般公開
米海軍研究局 (ONR: Office of Naval Research) がホストを務める、将来の海洋軍事力に関する科学技術エキスポ (Naval Future Force Science and Technology Expo) が、ウォルター E ワシントン コンベンション センターで 2 月 4 日 (水)、5 日 (木) の会期で開催された。

会場では、米海軍の「スターウォーズ兵器」、電磁誘導「ローレンツ力」を利用した「レールガン (Railgun) 」が初めて一般公開された。
このレールガンは、約 10 キログラムの飛翔体となる「シェル」を、最大「マッハ 7」時速 5,400 マイル (=時速 約 8,640 キロメートル) 以上で、100 海里 (=約 185 キロメートル) 以上を射程とするとのこと。

全長 30 フィート (約 9.1 メートル) 程のこのレールガンは、今年末に統合高速艦艇 (JHSV: Joint High Speed Vessel)に搭載され、来年にも洋上射撃デモンストレーションに供される予定だが、William Hilarides 海軍中将によれば、艦艇に配備されるまでには、まだ多くのやるべきことがあるとのこと。

レールガンでは、火薬の燃焼ガスや高圧ガスによる膨張力を用いる既存方式で到底達成できない、秒速 10 キロメートル以上の飛翔速度を得ることが可能とされる。また、長距離射程を可能とするだけでなく、連射性についても優れているとされる。

この他にもコスト面についても既存方式よりも優れていると言われている。艦艇に搭載した場合、従来型ミサイルが 90 万米ドル超に対し、レールガンの飛翔体ではその 40 分の 1 程度となる 2.3 万米ドルと、大幅に低減できる他、火薬を使っていないことから、砲のライフサイクルが長いことも利点に挙げられる。

本エキスポの会期中には、このレールガン以外にも、自律型無人潜水機 (AUV: Autonomous Underwater Vehicle) や、水陸両用戦闘車 ACV (Amphibious Combat Vehicle) のスケールモデルの他、サメ型ドローン「Ghostswimmer (ゴーストスイマー) 」といった次世代を担う装備品の展示がおこなわれた由。

Reuters 2015/02/06
U.S. Navy 2015/02/06
Navy Times 2015/02/05
ECN 2015/02/06
Daily Mail 2015/02/05
J-STAGE
AIST

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