イスラエル政府が公認する初の情報戦史、「イスラエル情報戦史」が並木書房より発売
周囲を敵国に囲まれたイスラエルが如何にして情報戦を繰り広げてきたのか、IDI (イスラエル国防軍情報機関, 「アマン」)、対外諜報機関 モサド、ISA (イスラエル治安機関「シャバック」) と、イスラエルが誇る各諜報機関の成功と失敗、その活動の真に迫る政府公認の初の情報戦史が並木書房より発売された。
イスラエルのインテリジェンス・コミュニティは、その優秀さで世界に勇名を轟かせてきました。そのプロ意識、大胆さ、創造力は、国際テロリズムとの戦いにおいて世界中の情報機関に大きな影響を与えています。
しかし、そのインテリジェンス・コミュニティがいかにして創設されたのか、実際にどんな活動をしているのかなどについては、詳しいことはほとんど知られていません。
本書「イスラエル情報戦史」には、アモス・ギルボア予備役准将とエフライム・ラピッド予備役准将の編纂による 37 の論文が収められています。
執筆者は情報機関モサド、アマン、シャバックの元長官、ヒューミント、シギント、ビジント、オシント各部隊の指揮官、上級アナリストなど全員がその分野のエキスパートあるいはイスラエルの各情報機関のリーダーだった者たちです。現役も数名含まれています。
本書はイスラエル・インテリジェンス・ヘリテージ学際センターのプロジェクトとして出版され、英語版は軍情報機関とモサドの長官を務めた亡きメイヤー・アミット少将に捧げられました。まさにイスラエル政府公認の初の情報戦史です。
モサドにいた知り合いから「いい本が出たぞ」と教えられたのが本書だ。2010 年に英国の対外情報部 MI6 が「正史」を出版して話題になったが、イスラエルも情報公開の流れに逆らえず、「それなら自分たちの手で明らかにできるものは公開しよう」とモサド、アマン (IDI)、シャバック (ISA) などの情報機関のトップらが初めてその内実を明らかにした。ここには成功も失敗も率直に語られている。日本でも対外情報機関の創設が取り沙汰されているが、本書は大いに役立つであろう。佐藤優
★この記事へのコメント
コメントを投稿する
★この記事をブックマーク/共有する
★新着情報をメールでチェック!
★Facebookでのコメント