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メキシコ「麻薬戦争」でカルテルが淘汰、現在は二大勢力が生き残り

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Photo: U.S. Immigration and Customs Enforcement (ICE)
Image is for illustration purposes only.
多くの麻薬カルテルが犇 (ひし) めいていたメキシコではその淘汰が進み、現在は僅か 2 大勢力を残すのみとなっている。「麻薬戦争」の代名詞となった地での最新情報が FOX ニュース ラテン版で報じられた。

数年前に勢力を誇っていた 7 つの麻薬カルテルは、その後の統合や分裂、衰退などの淘汰が進み、現在は「シナロア・カルテル (Sinaloa Cartel) 」と「ハリスコ新世代カルテル (CJNG: Jalisco New Generation Drug Cartel (略称はスペイン語の頭文字に由来) 」の 2 大勢力に集約されている。

2011 年当時に勢力を誇ったメキシコの麻薬カルテル
①セタス (Los Zetas)
②シナロア (de Sinaloa)
③ゴルフォ (del Folfo)
④ティフアナ (de Tijuana)
⑤テンプル騎士団 (Los Caballeros Tempiarios)
⑥パシフィコ (Pacifico Sur)
⑦ファレス (de Juarez)
現 2 大勢力の 1 つ、シナロア・カルテルは単一の組織としては西半球で最大にして最強と称される組織。同組織は縁故や地域間での繋がりを通じて構成される非階層的組織が特徴。一連の麻薬戦争を通じて、最も成長と繁栄を遂げた組織と言われている。組織内での命令は絶対的だが、1 人のリーダーによってではなく、理事会的な集まりの中で下されると言う。

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一方の CJNG は、2010 年にシナロア・カルテルから分岐した成長著しい組織。カリブ地域、ラテンアメリカの犯罪組織を分析している非営利団体・InSight Crime によると、CJNG はこの分野で最大手であるシナロア・カルテルが蓄積した麻薬密売に関するあらゆるノウハウを元手にしていると報告している。

近年のメキシコ麻薬戦争について紐解いてみると、
2006 年 12 月、当時大統領に就任したフェリペ・カルデロンの下、それまで麻薬密売組織に対して受動的だった政策が一変。同大統領は麻薬密売組織に対する強硬な一掃政策を推し進めた。政策の実行から 8 年が過ぎ、これまでに麻薬戦争関連での死者は 10 万人以上にもなると推計されている。

「戦争」の火種となった、麻薬原料のケシがメキシコへ持ち込まれたのは 1860 年代。当時英国によってアヘン漬けにされた中国の移民が南米へ持ち込んだのが起源とされている。その後、近隣の米国へ不法に持ち込み、売りさばく「密輸」が一大ビジネスとなっている。

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そうした中で「カルテル」と呼ばれる麻薬関連の不法組織が蔓延り、組織間での縄張り争いや抗争が激化。巻き込まれる犠牲者も急増することになる。そしてその潤沢な資金を背景に、公権力の買収、残忍な手口と暴力を使うことによって社会を封じ込めするなど、その影響力は隅々に渡ることになる。

いずれのカルテルも、近隣で武器大国である米国から大量の武器を密輸している他、カルテルの武装要員にはメキシコ軍で特殊部隊を経験したメンバーが多数含まれていると言われている。


警察待ち伏せ襲撃の麻薬組織、メキシコ第2の都市に旗
今年 4 月には、CJNG がメキシコ第 2 の都市グアダラハラで警察車列を待ち伏せし襲撃する事件を起こしている。この襲撃によって警察官 15 人が殺害されており、事件の一報は、遠く離れた日本の一般メディアでも報じられている。

Fox News Latino 2015/06/12
Jalisco Cartel - New Generation (CJNG) / InSight Crime
Honz x Gendai 2015/05/11
Narco Cultura

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