さようならカラシニコフ!こんにちは NATO。西側へ歩むウクライナの兵器
ウクライナはクリミア半島や東部ウクライナでの紛争を踏まえて、これまで採用してきたカラシニコフ製突撃銃を初めとする所謂「東側」兵器を放棄し、NATO諸国が採用している兵器に変更する路線を歩み始めている。ウクライナ国家安全保障・国防会議のトゥルチノフ (Олександр Турчинов) 書記は、世界クラスの兵器生産を目指すためソ連製の武器を放棄し、ウクライナ製へと切り替えていくと名言している。
Photo: President of Ukraine Petro Poroshenko with PGW LRT-3 SWS (Sniper Weapons System)
via official presidential press service
この発言に呼応されたのか、ウクライナの国営企業ウクロボロンプロムは、国家親衛隊用にNATO標準規格の基づく新型狙撃銃を10丁製造した。この新型狙撃銃はNATO標準規格弾である 7.62×54 mm弾仕様、バレルは730mm 重量4.5kg 最大射程3km 毎分20発射撃可能であるとのこと。
Photo: Fort-221 Assault Rifle (R) / Fort-401 Light Machine Gun (L)
記事では触れていないが、ウクライナではイスラエル製の武器もライセンス生産しておりFort-221突撃銃(TAR-21)・Fort-401軽機関銃(ネゲフ軽機関銃)・Fort-301狙撃銃(ガラッツ狙撃銃)が国家親衛隊 アゾフ連隊に集中配備されていることが確認されている。
Fort-301 Sniper Rifle
このようにウクライナにおいてNATO規格弾が浸透しており、NATO諸国での訓練や演習においても弾薬の共通化が出来ているため、効率的な運用が図られており有事の際にも弾薬の問題が解消されることや、近い将来ウクライナ製の小火器がNATO弾諸国に輸出される可能性も高くなることが伺わせるものである。ただしウクライナの国家財政次第でこの路線が維持されるのか不明瞭なところはあるのは言うまでもない。
i-HLS 2016/03/27
Text: WT83 - FM201604
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