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「なぜ陸軍ではポリマー素材の弾倉を使うことができないのか」米上院議員らが公開質問

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「なぜ陸軍ではポリマー素材の弾倉を使うことができないのか」米上院議員らが公開質問
Photo from Magpul
先日、海兵隊では全軍でMagpul社のポリマー弾倉、PMAGを使用できるようになったが、陸軍でも同様の措置をとるよう複数の上院議員らが求めている。

海兵隊ではM27 IARで陸軍のM855A1を使用した際のフィードエラーをなくすためPMAGを全軍で採用した。

参考:アメリカ海兵隊がマグプル社のポリマー弾倉「PMAG」の使用を全軍に承認 - ミリブロNews

ポリマー素材の弾倉は軽量で耐久性も高いといわれる。また動作不良が起きにくく、銃へのダメージも少なくなる。今回提出された公開質問状ではこれらの利点に触れ、ポリマー素材の弾倉を承認しない理由は何なのかを尋ねている。
陸軍と海兵隊はライフルや弾薬の共通化を議会から求められており、この質問状もそうした流れから起こされたアクションだが陸軍の対応には今後注目すべきだ。なぜなら、PMAGは使用を禁止されていないからである。

参考:米陸軍、PMAGの使用を容認へ訂正 - ミリブロNews

2012年、陸軍全軍の物資調達を担当するTACOM LCMCが、従来のアルミ製弾倉、いわゆる「GIマガジン」以外を承認しないという通告を出した。PMAGは当時既にNSN番号を取得、個人や一部部隊によってかなりの量が購入されていた。そうした中での通告だったため混乱が発生、直後に国防総省は「TACOM LCMCの通告は強制力のある命令ではなく、最終的な判断は部隊の指揮官に委ねられる」と訂正するコメントを出している。

つまりPMAGの使用は文面では禁止されているものの、容認はされているというグレーな状態である。当時、この通達が出されたのは、陸軍で強化型のマガジンの配備がスタートしたためとも、陸軍が独自にポリマーマガジンの開発を行っていたためとも言われている。どのような決着となるのか見ものである。

Source: Senators Mistakenly Question Why US Army Won't Authorize PMags Following USMC Adoption - The Firearm BlogThe Firearm Blog

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201702
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。


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