米海軍海上戦闘センター・クレーンが総額27億円の『L3 EOTech』製「CQBサイト&マグニファイアー」を契約
米海軍海上戦闘センター・クレーン局(NSWC-CD: Naval Surface Warfare Center Crane Division)が9月27日、「L3コミュニケーションズ・イオテック(L-3 Communications EOTech)」との間で2,360万ドル超(=約27億円)の契約を交わしたことを明かした。
Photo from U.S. Special Operations Command Europe (SOCEUR)
This photo is for illustrative purposes only.
契約対象アイテムとして、『CQB(Close Quarter Battle)サイト』と『クリップオン式マグニファイアー(Clip-on Magnifier)』の名が挙げられているが、現在のところ特定のモデル名称に関する言及は見当たっていない。
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L3 EOTechのCQBサイトと言えば、「ホログラフィックサイト (HWS: Holographic Weapon Sights) 」が真っ先に思い浮かべられる。当時、周辺環境の温度上昇によって、謳われている通りの精度を著しく示さない欠陥を抱えていることが明らかとなり、政府から「詐欺だ」と酷評された経緯を持つ。その後同社は裁判の末に2,560 万ドル(=約31億円=当時のレート) の賠償金を支払うことに合意している。
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・米政府が「EOTech」L-3 Communications 社を「詐欺」で提訴。30 億円超の賠償金で和解
今回の一報により、奇しくも欠陥ホロサイトを生み出したEOTechが、装い新たな製品を持ち込み改めて精鋭隊員らのエイミングツールとして復活することになる。
NSWCクレーンは今年2月、MAS-Dにおける「接近戦用照準器(CQS: Close Quarters Sight)」についての要件を発出している。
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上記関連記事にもあるように、当時の記事を振り返ると、SOCOM主導で開発が進められたMAS-D計画では、精鋭隊員に対して状況認識能力の改善、交戦機会の軽減、有効射程に応じた命中率の向上を図ることを目的としたものであることが示されている。
中でもとりわけ「コンパクトライフル」と「アサルトライフル」での運用に特化させたCQSについては、広視野角(WFOV: Wide Field Of View)を持ち、「300メートル」までのターゲットに対して迅速且つ精確な射撃を支援するアイテムとして期待を寄せていることが示されている。CQSは単体での運用とはならず、付属する「マグニファイア(倍率付き単眼鏡)」との併用によって、近接戦闘(CQB)環境下から野戦や機動作戦下でも有効な一撃を見舞うことに寄与するシステムが求められている。
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今回の一報により、奇しくも欠陥ホロサイトを生み出したEOTechが、装い新たな製品を持ち込み改めて精鋭隊員らのエイミングツールとして復活することになる。
ホロサイトの欠陥が問題となって以降、これまで軍特殊部隊は実動部隊レベルで様々な暫定的代替策を講じており、そのお膝元である特殊作戦司令部(SOCOM)も『昼光用小型照準システム(MAS-D: Miniature Aiming Systems - Day Optics)』計画の一環として正式にその取得計画に乗り出していた。
Photo from U.S. Army Special Operation Command (USASOC)
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NSWCクレーンは今年2月、MAS-Dにおける「接近戦用照準器(CQS: Close Quarters Sight)」についての要件を発出している。
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中でもとりわけ「コンパクトライフル」と「アサルトライフル」での運用に特化させたCQSについては、広視野角(WFOV: Wide Field Of View)を持ち、「300メートル」までのターゲットに対して迅速且つ精確な射撃を支援するアイテムとして期待を寄せていることが示されている。CQSは単体での運用とはならず、付属する「マグニファイア(倍率付き単眼鏡)」との併用によって、近接戦闘(CQB)環境下から野戦や機動作戦下でも有効な一撃を見舞うことに寄与するシステムが求められている。
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