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アメリカ陸軍がフェデラル社製の貫通力を高めた9mm弾を実験的に使用中

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アメリカ陸軍がフェデラル社製の貫通力を高めた9mm弾を実験的に使用中
Photo courtesy of Federal.
軍事用弾薬をとりまく環境は、防弾装備の充実、交戦距離の拡大とともに厳しくなりつつある。先日アメリカ陸軍は次世代分隊火器用として6.8mm弾を採用したが、拳銃用の9mm弾においても同様の動きが見られる。
先般の新制式拳銃「MHS」採用コンペでは、拳銃本体に加えより高威力の弾薬もセットで募集を行い、ウィンチェスター社のジャケテッド・ホローポイント弾を「特殊用途向け」のXM1153弾として採用した。

参考:
ウィンチェスター社がアメリカ軍用の新型9mmホローポイント弾を展示 - ミリブロNews
米軍の新制式ハンドガン「XM-17」にホローポイント弾頭が採用される可能性が高まる - ミリブロNews

これは体内で大きく変形することで周辺組織を破壊する効果を狙ったものであるが、防弾プレートを着た兵士や遮蔽物の向こうにいる相手に対しては貫通力が不足し、身体中枢の破壊に至らない恐れが出てきた。

大手弾薬メーカーのフェデラル社がMHSコンペに提出した「EBR(Enhanced Ball Round……強化ボール弾)」はスチールの弾芯が銅のジャケットから露出したデザイン。弾頭重量は103グレインとやや軽量であるが、高い貫通力をもって相手を無力化する確率を高めるというものだ。

EBRはグロックと組んだMHSコンペでは敗退したものの、その後陸軍の技術交換イベントであるArmy Expeditionary Warrior Experiment(AEWE)への出展を通じてテストが続いているとのこと。M17/M18だけでなく、既存のM9拳銃などでも使用でき、威力の向上が見込めるという。

Source: U.S. Soldiers to receive special purpose 9mm rounds – Defence Blog

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201906
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。


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