「Black Command」リアルPMCコントラクター特別インタビュー~第2回「アーロン」編

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「Black Command」リアルPMCコントラクター特別インタビュー~第2回「アーロン」編
民間軍事会社(PMC)を題材として歯ごたえある描写が好評なカプコンのスマホゲーム「Black Command」。我々ミリタリーブログも軍事・兵器考証で制作に協力している。特集記事2回目の今回は「A Train」アーロン氏に、アメリカで活躍する銃器の専門家でありトップシューター、そして特殊部隊経験者にも幅広くネットワークを持つ「Shin」氏がインタビューを行った。
「A Train」アーロン氏は海兵隊からPMCに移り、地元住民に溶け込みつつ警護を行うロープロファイルなプロテクション任務を得意とする人物だ。現地で手に入るものを活用する技術や、逆にその困難さは軍やLEにはない独特のものである。
※インタビュー対象者の中には現在でもコントラクターとして活動している者がいる。彼らの安全とプライバシーを保護するため、当インタビュー記事では時系列、所属企業、配備地域など、個人を特定できる情報の詳細については伏せている。

■リアルPMC紹介
・アーロン「Aトレイン」


・コントラクター時のコールサイン/ニックネーム
ヘビーコンタクトの時、マシンガンナーとしてロシア製ベルトフィードマシンガンで敵に弾を浴びせ続けた。その音を聞いたチームメートが「お前は止まる事を知らない特急列車のようだ、アーロン特急だからA-トレインだ」とつけてくれたコールサインだ。

・バックグラウンド
元米海兵隊からPMCに移った。

・どうしてコントラクターに?
今は違うけど、最初は自分がどこまでいけるかを試してみたかったという冒険心からだな。イラクでの決められたルート上で行われるコンボイセキュリティーなどではなくて、ハイバリューアセットの警護やプランなどをやりたかった。

・コントラクターとしての履歴は?
ESIという特殊な警備を訓練する学校を卒業してすぐに国外でのコントラクトに参加した。これまではパキスタン、北アフリカ、ブルガリア、ホンジュラス、コロンビア、最近ではモロッコでのオプが多い。多くが西欧諸国の銀行、ダイア採掘企業、宇宙航空関係企業の人や施設、つまりハイバリューアセットの移動や警備が主になる。
「Black Command」リアルPMCコントラクター特別インタビュー~第2回「アーロン」編
南米でのコバートプロテクションオプ。オーバーウォッチとして屋上に立つ。

・得意分野は?
スペシャルプロジェクト。ロープロファイル、コバートプロテクションが得意でその中でも、監視及び対監視がメインだ。敵の活動地域において、最小限の人員のみで現地住民の感情を逆なでないように行う警備活動がロープロファイルプロテクションで現在の主流だ。現地をよく知る組織や人物の協力を得てリスクを最小限にする。北アフリカでは現地民を雇用、専門の訓練を施して警備要員として活用する為のコントラクトを行ってきた。これは今多くのPMCで行われている手法で、ローカルのサブコントラクターを多用する事で法的責任、リライアビリティに関する問題を最小限に抑えるリスクコントロールの方法でもある。

・好みの武器は?
30口径のAK47シリーズとそのバリエーション。選べるなら折りたたみストックバーションが良い。市街地で目立たないように携行でき、車両の中での取り回しが特に良い。もちろん世界どこに行っても手に入るというのが魅力だ。ブルガリアでは米国企業に対しての警備コンサルティングと訓練を行なっていたが、その時に支給されていたブルガリア製AKは特に出来が良く、それ以来可能であればブルガリア製AKのショーティーモデルを使用するようにしている。
拳銃は本当に様々なものを渡される。ロシア製TT33トカレフも多かった。木箱に放り込まれ、倉庫に放置されたナチスドイツ軍のブローニングハイパワーを渡された事もあったよ。第二次対戦中にナチスが占領した工場で造られたもので、サボタージュによって品質は最低だった。数丁をバラし使えそうなパーツを組み合わせて使える1丁を作り上げた。手に入れられる武器は様々で、銃器の知識はオペレーターとして重要になる。

「Black Command」リアルPMCコントラクター特別インタビュー~第2回「アーロン」編
ブルガリアでの警備コンサルティングオプ。使用しているのはブルガリア製AK

・ギアセレクション
ミッションに合わせて用意することになるけど、チェストリグとベルトキットは自分で持っていく。バトルラブ、ベロシティーシステムズ、メイフラワーなど、その時手に入れやすい物を使っているよ。ロープロファイルなので511のジーンズに現地で入手したシャツというのが基本のスタイル。南米やヨーロッパでは現地で入手できる地元のサッカーチームのロゴ入りのジャージにサッカーバックを好んで使っている。その中に折りたたみストック付きのAK、トラウマキット、グレネードやスモーク、ガスマスクなどを入れる。市街地でのオプにはガスマスクは特に重要になる。そのほかに小型のEPバックを背中に背負っている。体にはもちろんピストルと、ポケットナイフ。10代の頃から愛用しているブラスナックルに、鍵開け用のロックピックを持ち歩いてるよ。

「Black Command」リアルPMCコントラクター特別インタビュー~第2回「アーロン」編
コロンビアでのオプ。現地で手に入れたルーマニア製AKをカスタムした。

・コントラクトとコントラクトの間のダウンタイムには何を?
トレーニングだ。オプの間は十分に訓練時間が取れない。オプが終わった後は体力も低下しているし、射撃能力も最低限にまで落ちている。これを取り戻すためにダウンタイムはほとんどついやされてしまうよ。

・コントラクターとして最も印象に残っている経験は?
印象に残っているというか失敗談なら1つ言えるな。ロープロファイルプロテクションのアドバンス(事前調査)でイスラム教圏の国で活動していた時。ブレンドイン(現地に馴染む)為に現地で服を揃えて着ていたのだ。そうしたら逆に何度も話しかけられる事になり、目立ってしまっている。あとで知ったのだが、その時知らずに被っていて白い帽子は「ハッジ」メッカに巡礼した人を示す物で人目を引いてしまっていたのだ。勉強不足だったよ。
「Black Command」リアルPMCコントラクター特別インタビュー~第2回「アーロン」編


「Black Command」リアルPMCコントラクター特別インタビュー~第2回「アーロン」編

ライター紹介:SHIN
在米の銃器専門家として、銃器の専門家であるガンスミスとしての学位を持ち、ファイアーアームズテクニカルライターとして日本ではアームズマガジン、ガンプロフェッショナル誌、米国では人気銃器雑誌リコイル誌に寄稿している。
シュアファイア社ローライトインストラクターでもあり、マグプルダイナミクス、タクティカルレスポンス、ケンハッカーソン、ラリービッカーズと言った有名インストラクターから200時間を越えるタクティカルトレーニングを受講。自身もインストラクターとして民間及び米国法執行機関に対し、プラクティカルマークスマンシップ(実践的射撃術)のクラスを提供している。
サブジェクトマターエキスパートとして日本の法執行機関および自衛隊に専門的助言を提供。台湾のコンサルタント機関TTRDA社を通じて台湾の法執行技術の近代化に関わっており、幅広いコネクションから最新のタクティクスに関する情報を提供している。
日本人として唯一、USPSA(米国実践射撃協会)最高位グランドマスターを2つの部門で達成。全米トップ20位に位置するシューターでもあり、多くの優勝経験を持つ。
自身の活動を、フェイスブックページ「Gunbaka/ガンバカ」として発信している。
https://www.facebook.com/gunbaka.shin

銃を撃つだけでなく、地元社会にインパクトを与えないよう細心の注意を払って活動するのが、私企業であるPMCの作戦の難しさでもある。幅広く応用できるスキル、そして周囲の情報を収集し続けることは非常に重要である。
ゲームである「BlackCommand」内でも、マップと作戦目的の読み取りは楽しく頭を悩ませることになるパートだ。「BlackCommand」ではこうしたPMCの世界を再現し、かつシンプルな操作で楽しむことができるのが特徴だ。ゲームがどれほどPMCの世界に迫っているか、ぜひ自分でダウンロードし確かめて欲しい。


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