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「韓国版OICW」K-11次世代複合小銃の開発運用が中止に

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「韓国版OICW」K-11次世代複合小銃の開発運用が中止に
韓国国防科学研究所が開発したK-11次世代複合小銃について、韓国国防部の鄭景斗長官を議長とする第124回防衛事業推進委員会は、今後の開発と配備の中止を決定、1998年の開発開始以来21年の歴史の幕を閉じた。
K-11は韓国版OICWを目指して開発が進められた。OICWは自由に組み合わせることができる自動小銃とグレネードランチャーモジュール、これらを統合する電子化された照準器で構成される。

照準器にはレーザー測距機が組み込まれ、このデータが20mmエアバースト弾の信管を自動的に調整、バリケードをちょうど超えたところで炸裂するシステムである。これによって様々な任務の兵士が、十分な火力を携行できるようになるというのがコンセプトであった。

しかしK-11は小銃モジュールとグレネードモジュールが分離できず、またグレネードモジュールはボルトアクション方式で速射が難しいなど、コンセプトを十二分に反映しているとは言い難いデザインであった。

また開発中や2010年末の試験的な配備開始以降、破損や故障、暴発といった事故が相次いでいる。特に2014年には、エアバースト弾のプログラミング部が電磁波や磁石の影響を受けた結果、弾薬が銃内で炸裂し3人が負傷する事故が発生するなど、多くの欠陥が見つかっている。こうした実績を鑑みこれ以上の開発継続は無駄と判断されたようだ。なおネタ元であるアメリカ軍も、OICW計画について2018年に中止を決めている。

参考:
プログラマブルグレネードランチャー「XM-25」計画をアメリカ陸軍が中止 - ミリブロNews

Source: Military Pulls Plug on Disastrous K-11 Rifle Project - The Chosun Ilbo (English Edition)

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201912
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

タグ :韓国K-11OICW

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