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次世代装備の携行で増え続ける米陸軍歩兵のバッテリー需要。パトロール時間は現行の72時間から2倍増を計画か

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次世代装備の携行で増え続ける米陸軍歩兵のバッテリー需要。パトロール時間は現行の72時間から2倍増を計画か
Photo Credit: U.S. Army photo by David Kamm
米国防産業協会(NDIA: National Defense Industrial Association)主催の陸軍科学技術シンポジウムが8月22日に開催された。
その中で通信用電子機器研究開発センター(CERDEC: Communications Electronics Research, Development and Engineering Center)の担当官が、バッテリー需要の高まりおける歩兵の負荷軽減策の取り組みを、また別の担当官からは今後の歩兵パトロール運用についての言及がみられた。
各種ハイテク電子アイテムの利用が増加する中、バッテリー需要の高まりは兵士の重量負荷とそれに伴う体力消耗およびパフォーマンス低下に直結する喫緊の課題となっている。このことはこれまでにも報じてきた通り。

現在、陸軍のライフルマンでは単三電池やウェアラブルバッテリーなどを電源として平均12ワットの電力を必要としている。これは標準的な72時間のパトロール任務を想定した場合、夜間暗視ゴーグル(NVG)や光学照準器、無線通信機器など、必要となるバッテリーは15ポンド(=約6.8キログラム)に換算されるという。歩兵の持ち物はもちろんこれだけにあらず、ライフルや予備弾薬、ヘルメットなど防護用の各種装備に水や食料…など数多くを必要とする。そして不測の事態に備えて、兵士ら自身も準備に余念がないため、結局のところバッテリー関連では25ポンド(=約11キログラム)もの重量に達してしまうようだ。

そして戦場での優位性を確保するため、更なる便利グッズが次々に登場することも予想される。陸軍では2025年までに現在の2倍のワット数とバッテリー重量が必要になると見込んでいる。こうした電力消費増になる要因として「拡張現実(AR)」装備と「次世代分隊火器(NGSW: Next-Generation Squad Weapon)」が、その具体的な計画名として挙げられている。
これに加えて同じく陸軍の研究開発工学司令部(RDECOM)では兵士のパトロール時間を、現行の72時間から2倍増の148時間とすることを議論しているようだ。

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こうした状況を支えるためにも、軽量小型で高効率の次世代モバイル用バッテリーの開発が急ピッチで進められているほか、兵士の疲弊と負担を軽減させる術を模索している。これら取り組みの中には過去にも紹介されていたウェアラブル式のソーラーパネルや、歩行時の振動を発電に利用するバックパックやブーツ、外骨格の開発などが挙げられている。

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また、特殊作戦に従事するような精鋭兵士については、新たな栄養補助食品や性能向上薬(ドラッグ)の利用さえも検討されているようだ。

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