【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~

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【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
Photo from French MoD
皆さん、こんにちは(こんばんは)。ライターのイヌイです。

先日アップしたHK416のまとめ記事が好評だそうで、今回は続編としてHK417について紹介してみます。

HK417はエアソフト業界でも人気がありますが、実銃のHK417はHK416に負けず劣らずさまざまなバリエーションがある興味深い銃なのです。

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【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK416編~
HK417
まずはHK417。
画像は映画『ゼロ・ダーク・サーティ』より。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
Capture screen from ZERO DARK THIRTY
© 2014 Sony Pictures Digital Productions Inc. All rights reserved.

HK社による発表は2005年。HK416を7.62x51mm弾用に拡大するかたちで開発されました。

動作方式はHK416と同じショートストロークガスピストンでハードな使用に耐える高い耐久性を備えています。
バレルレングスは12、16あるいは16.5、そして20インチ。

ミリタリーでの採用実績もありオーストラリアやフランス、イタリアやオランダなどで採用されています。米軍の一部にも12インチモデルが入っているとか。

ただし、HK417はノーマルだとそこまで命中精度が高いわけではありません。「スナイパーライフル」ではなく「マークスマンライフル」としての運用されるケースが多いそうです。

MR762
HK417のアメリカ向け民間仕様が「MR762」です。

【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
HK-USA社が生産しているモデルで写真は「MR762A1」。基本的にセミオート仕様のHK417で、構造上の違いは「ガスレギュレータの有無」くらいです。

重さは約4.5kgなので東京マルイの次世代電動ガンとほぼ同じ重さですね。

【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
A1のレシーバーは皆さんよくご存じのHK417とはちょっと違うかもしれません。

ちなみにHK417のバッファーチューブはHK416のものより太いものが採用されています。SR25やAR10のバッファーチューブはAR15と共通でストックもそのまま使えますが、HK417(MR762)では全く違う専用パーツなので、HK417のアッパーをAR10のロワーに乗せて撃つことは不可能です(HK416のアッパーはM4のロワーでも使える)。

ただしピストルグリップはHK416やM4と同じ規格のものが装着できます。

MR762A1 LRP
同じくMR762のバリエーション「MR762A1 LRP」
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~


LRPは「Long Rifle Package」の略で高精度なマッチバレルを装備するバージョン。他にもLeupoldのVX-R 3-9x40、LaRueのBRM-Sバイポッド、ERGOのグリップ、G28タイプのアジャスタブルストックも組み込まれています。

この状態で重さは6kgジャストとノーマルのMR762よりちょっと重くなっています。

MR762A1-SD
スペシャルモデルの「MR762A1-SD」
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
16.5インチバレルにKeyModタイプのハンドガードとOSS製のモジュラーサプレッサーを備えるモデル。発射音は140dB以下だそうです。

ここ数年、アメリカの民間市場でサプレッサーが普及していますが、これは手頃な価格の製品(AACなど)が出てきたことはもちろん、他者に対するエチケットという意味合いもあるそうです(所持可能な州が増えたこともあります)。

なお、HK社のKeyModタイプのホールは本来のKeyModと穴の向きが前後逆になっています。

MR308
ヨーロッパ・カナダ向けの民間モデルが「MR308」。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
写真はG28タイプのハンドガードを備える「MR308A3」。レシーバーは後述のHK417A2に準じた仕様になっています。

なお、アッパーはスチールではなく鍛造アルミなのでそこまで重くはありません。

HK417A2
そしてHK417は現在「HK417A2」に進化しています。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
レングスは12、16.5、20インチバレルがあり、タンカラーが追加されました。
ガスレギュレータは側面から先端部に移設され、ストックやトリガーガードはG28に準じたものに。各レバーはアンビ化されています。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
ShotShowの会場で見た12インチモデルは「左右レイルがなく」「バレルナットが丸見え」なハンドガードが装着されていました。とても握りやすく、短いバレルのおかげもあってハンドリングはいい感じでした。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
大型化されたボルトキャッチボタンやキャッスルナットなどHK416A5と同じ点が改良されました・・・が、重さは4.42kg。同レングスのHK417(4.36kg)よりちょっとだけ重くなっています。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
エジェクションポート側もセフティ(セレクター)とボルトキャッチがアンビです。アッパーとロワーのアルマイトの違いも興味深いところ。

フロントサイトは上部レイルに組み込まれています。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
非調整式でロックボタンはありませんでした。

G28
さて、最も有名なバリエーションともいえるのが「G28」。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
Photo from Bundeswehr
2011年にドイツ連邦軍が採用した狙撃バージョンになります。
ベースはHK417ではなく民間用のMR308、つまりセミオートオンリー。16.5インチの冷間鍛造マッチバレルとスチール製のアッパーレシーバーが特徴になります。

G28 Standard
こちらが標準仕様の「G28 Standard」。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
「G28E2」とも呼ばれます。バイポッドなどのオプションやロングハンドガード、スチール製アッパーなどでズッシリと重く、カタログ上は15.87ポンド(約7.2kg)ですが、実際に持ってみるとフロントヘビーと高い重心のせいでもっと重く感じます(体感的には10kg以上)。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
アッパーとロワー、ハンドガードの色味の違いが分かるでしょうか。
光学機器はSchmidt & BenderのPM2(3-20x50)とaimpointのT1のタンデムなので、これだけでも相当重いです。

G28 Patrol
こちらが「G28 Patrol」
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
「G28E3」といわれることもある携帯性重視の軽量バージョン。

カタログ上の重さは14.3ポンド(6.5kg)。スタンダードの後に持つと異様に軽く感じます。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
スコープはSchmidt & BenderのPM2(1-8x24)を搭載。レシーバーやバレルは変更ありません。G28は前線基地でスタンダードとパトロールに組み換えることができますが、交換作業はめったに行われないそうです。

なお、米軍が採用するかも?といわれている「G28E」は、このG28 PatrolのハンドガードをKeyModタイプに変更したものらしいです。

G28用のマガジンはこれ。
【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
10連と20連の2タイプがありますが、G28では基本的に10連タイプが使用されています。

ボトムプレートがタンカラーでHK417(MR762)用の色違いですね。

以上、HK417のバリエーションモデルをざっとまとめてみました。

今後の民間市場ではA2仕様が標準になると思われますが、高価(MR762は4000USドル以上)ということもあり、プレミア感のある高級ライフルというポジションを占めています。

【特集】現行ライフルのバリエーション紹介~HK417編~
一方、HK417やG28のミリタリーユースに関しては(限定的ですが)いくつかの国で使用されており好評だとか。加えて特殊部隊で使われている写真が多数出回っているため、それ系がお好きな人にとっては非常に印象的なライフルといえます。

Text: 乾宗一郎

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