米軍の最新鋭駆逐艦が強力なレーダーと共についに進水
USS Jack H. Lucas (For Illustration Purpose Only)
米海軍の最新鋭のミサイル駆逐艦であるUSSジャックH.ルーカス(DDG-125)の建造が順調に進み、強力な新型レーダーを搭載してついに進水した。
レイセオン・ミサイル&ディフェンス社(米)は造船会社と協力し、4基の新型レーダー”SPY-6”を当艦に統合した。この艦はフライトⅢとして知られるミサイル駆逐艦クラスの最初の一隻となる。
SPY-6とは、艦隊規模の対空・対ミサイル防御を提供可能な拡張性の高い強力無比なフェーズド・アレイ・レーダーである。弾道ミサイル、巡航ミサイル、敵航空機、地対艦ミサイルに同時に対処可能であり、従来の各種レーダーと比べ、探知距離・感度・脅威識別能力が大幅に向上している。また、ジャミングや外乱に対して強く、電子戦にも対応できる。
いくつかの種類に分けられるこのレーダーは全て共通のハードウェアとソフトウェアを使用しており、信頼性が高いのに加え、維持整備のコスト削減を実現した。必要部品は従来と比べて70%削減され、レーダーパーツの交換は2種類の工具のみで可能である。継続的かつ長期的なソフトウェア強化はレーダーの寿命が尽きるまで様々な能力を付与することが可能である。
USSジャックH.ルーカスは、このレーダーの最新型を搭載しており、現在最終確認を行っている。米海軍からの技術的な要望に応え、想定外の課題も乗り越えることができれば、当艦は2024年には就航可能となる見込みである。
今後、SPY-6レーダーは駆逐艦だけでなく、甲板の広い水陸両用車や空母、フリゲート艦にも搭載される予定である。
松井の所見:
今や、レーダーは航空機や船舶だけでなく、地上兵器など幅広い分野で使用されている。戦闘形態がミサイル・ロケットによる長距離打撃に遷移した一方で、防衛体系もまたそれに対応する形で進化してきた。現代戦では特に高度な防空が求められるのに加え、電子戦・サイバー戦も並行して対処しなければならない可能性が大いにある。当記事にあるような最新鋭のレーダーは性能だけでなく、経済性や維持整備の簡易化にも焦点が当てられ、より長期間持続可能な戦力として改良が進んでいる。決して資源が豊かでない日本の防衛についてもまた、このような観点から防衛力整備を急ぐ必要があるのではないだろうか。
Source:
Keeping USS Jack H. Lucas on track - Raytheon Missiles & Defense
U.S. Navy’s SPY-6 Family of Radars - Raytheon Missiles & Defense
今や、レーダーは航空機や船舶だけでなく、地上兵器など幅広い分野で使用されている。戦闘形態がミサイル・ロケットによる長距離打撃に遷移した一方で、防衛体系もまたそれに対応する形で進化してきた。現代戦では特に高度な防空が求められるのに加え、電子戦・サイバー戦も並行して対処しなければならない可能性が大いにある。当記事にあるような最新鋭のレーダーは性能だけでなく、経済性や維持整備の簡易化にも焦点が当てられ、より長期間持続可能な戦力として改良が進んでいる。決して資源が豊かでない日本の防衛についてもまた、このような観点から防衛力整備を急ぐ必要があるのではないだろうか。
Source:
Keeping USS Jack H. Lucas on track - Raytheon Missiles & Defense
U.S. Navy’s SPY-6 Family of Radars - Raytheon Missiles & Defense
Matsu (@mattsannENG)
原子核工学を専攻し、量子光学まで専門性を発展させる。その後、航空系防衛製品の輸入関連に従事。現在は田村装備開発(株)のミリブロ担当としてNews記事を執筆している。
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