南北戦争「フレデリックスバーグの戦い」を描いた番組トレーラーがアメリカン・ヒーローズ・チャンネルで公開中

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南北戦争「フレデリックスバーグの戦い」を描いた番組トレーラーがアメリカン・ヒーローズ・チャンネルで公開中
軍事・戦争の歴史と科学に関連するプログラムを放送するアメリカン・ヒーローズ・チャンネル(AHC:American Heroes Channel / 旧ミリタリー・チャンネル)が、南北戦争における戦闘の一つ「フレデリックスバーグの戦い(Battle of Fredericksburg)」を描いた番組のトレーラー『The Union Suicide Mission at the Battle of Fredericksburg』を公開した。

AHC では 2016 年 12 月より南北戦争をテーマにしたシリーズ「America's Civil War」の放送が開始されており、エピソード 1「第一次ブルランの戦い(First Battle of Bull Run)」、エピソード 2「アンティータムの戦い(Battle of Antietam)」に続き、本作はエピソード 3 となる。
フレデリックスバーグの戦いは、1862 年 12 月 11~15 日に米バージニア州フレデリックスバーグ市内とその周辺で、ロバート・E・リー(Robert Edward Lee)大将率いる北部バージニア連合軍(南軍)と、アンブローズ・バーンサイド(Ambrose Burnside)少将率いるポトマック連合軍(北軍)との間で展開された戦闘である。

南軍の兵員数が約 72,500 人だったのに対し、北軍は約 114,000 人と圧倒的に数で勝ってはいたが、死傷者数は南軍約 4,200 人に対し、北軍は約 12,600 人となり大敗を喫することとなった。進軍ルートの不備などで配陣に後れを取った北軍が、高台の石壁を盾にして陣取った南軍に向け、無謀な正面攻撃を計 14 回も繰り返したことが主な敗因であった。

この戦いは、南北戦争において“最も一方的な勝利”として記録されている。また、戦地を訪れた当時のペンシルベニア州知事が、北軍の最高指揮官:エイブラハム・リンカーン大統領に対し“あれは戦いではなく虐殺だった”と報告している。

大勝利を収めた南軍のリー大将は、この戦いの他にも目覚しい戦果をあげており、のちにアメリカ史上屈指の名将と言われるようになった。

一方、後手後手の戦法で大敗した北軍のバーンサイド少将は、敗戦の責任をとるために陸軍からの退役を志願するが却下されている。この戦いから約一ヵ月後に再び北部バージニア連合軍を攻撃する機会が訪れたが、天候に見放され大した戦果をあげることが出来なかったうえに、不甲斐ない指揮に不満を持った一部の士官から反発されたため、指揮官を辞任する運びとなった。

参考動画:150 周年に開催されたリエナクトイベントの様子
「150th Fredericksburg Reenactment - Sunken Road and Marye's Heights 」

フレデリックスバーグ市はこの戦いで、北軍による砲撃と略奪により甚大な被害を受けている。また、北軍のワシントン D.C と南軍のバージニア州リッチモンド市との中間地点に位置するため、1963 年のチャンセラーズヴィルの戦い(Battle of Chancellorsville)など幾度も戦渦に巻き込まれている。尚、主戦場の跡地にあるスローター・ペン農場は、米合衆国国立公園局によって現在管理されている。

関連動画:「So Much Depends on the Battle of Antietam」アンティータムの戦い

Text: 弓削島一樹 - FM201701

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