ロシアの投資家も過去に「H&K」社の取得に関心。「政府承認が下りない」「べらぼうな金額提示で一蹴」

ミリタリーブログサポートチーム

2019年11月20日 13:45


Photo from Heckler and Koch (H&K)
ドイツ銃器メーカー「H&K」社について、ロシアの投資家もその取得に関心を示していたことが明らかとなった。

同社の買収を巡っては、マルタ、バルバドス、ルクセンブルク、ニュージーランド、米国のオフショア企業のコングロマリットがクローズアップされており、既報の通り、その中でキーマンとなる人物を国内ニュース誌「フォーカス」が紹介している。

関連記事:
ドイツ銃器メーカー「H&K」社が売却。新オーナーは外国籍か
そして、今回の一報も同じくフォーカス誌がスクープしたもので、過去10年間遡る中で、複数回に渡りロシア側からアプローチのあったことが、ドイツ治安当局によって記録されている。


Screenshot from Klimovsk Specialized Ammunition Plant (Russian...KSPZ)
記事によると2009年、ロシア最大の弾薬工場「KSPZ」率いるJorge Sumin氏が、メキシコとの関わりを持つ中で、生産の近代化と買収の可能性を求めていたという。
また、ロシア側からその後2012年にも、投資家によるアプローチが再度おこなわれたとされる。

最初のケースでは、大株主のアンドレアス・ヘーシェン(Andreas Heeschen)氏が、「ロシアによる買収はドイツ政府によって承認されるはずがない」と指摘。また第二のケースでロシア側は、民間銀行IBB AGに投資協力の書面を送るも、ヘーシェン氏から「到底割に合わない金額」が示され一蹴されたようだ。

フォーカス誌によると現在、H&K社の買収は連邦経済省からの承認待ちとなっている。

Source: Heckler & Koch: Russen versuchten schon dreimal die Waffenschmiede zu kaufen
関連記事