寒くても手袋不要、米陸軍の新装具「アームヒーター」で手先作業も楽々。一般販売も視野に

ミリタリーブログサポートチーム

2020年01月16日 16:03


Photo Credit: Ms. Mallory Roussel (USARIEM)
米陸軍は寒冷時に展開する兵士に向けて、「手袋をせず」とも機械修理や応急処置といった繊細な指先の動きを支援する「アームヒーター」の開発を進めている。

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『個人用温熱装置(PhD2: Personal Heating Dexterity Device』と称されるこの装具は、陸軍環境医学研究所(USARIEM: US Army Research Institute of Environmental Medicine)のジョン・カステラーニ(John Castellani)博士主導のチームが開発を請け負っている。


Photo Credit: Dr. John Castellani (USARIEM)
前腕部に巻き付けるタイプの加熱型バンドとなり、小型バッテリーにより駆動させる単純な仕組み。皮膚表面が冷気と接触することで血管収縮を防ぐもので、温められた血液が行き渡ることにより、手の運動機能を支援するのに十分な効果がもたらされるという。
これにより、寒冷時における兵士の負傷を軽減させ、ミッション中の手先の器用さを高めることに期待が寄せられている。

なお開発チームが零度付近の気温においてペグの打ち込み試験をおこなってみたところ、作業の器用さについては150%、指の力は190%の向上が見られる結果となっている。
更に2~3年の開発・熟成期間を経て配備を進める見込みとなっており、民間マーケットでの販売の可能性も含まれている。

Source: US Army has built a device to keep your hands warm without gloves, Talk to the Hand: Army researchers developing tool to warm hands without gloves
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