アメリカ陸軍 退役医療技術者にCOVID-19対策支援への参加を呼びかけ

ミリタリーブログサポートチーム

2020年03月30日 18:22


Photo by U.S. Air National Guard for Illustration Purpose Only


世界中で猛威を振るう新型コロナウィルス対策のため、アメリカ陸軍は退役した医療技術保持者に対して、陸軍の支援活動に参加するよう呼びかけた。

アメリカ国防予算経理局から出されたメッセージでは、呼吸器系を専門とする医官(60F)や看護系MOSを持つ退役軍人に「再参加」するよう呼びかけている。現役軍人に戻るのか、それとも別の形で医療支援活動を行うことになるのかは不明であるが、医療系MOSを持たない者でも支援活動に参加したい者も受け付けているようだ。

なお、退役後、民間の医療機関で既に勤務している者については、地域の医療レベルに影響を与えないようそのまま活動し、再参加しないことが推奨されている。



国防総省は既に全軍の医療機関に対し、不要不急の外科手術の延期など新型コロナウィルス対策に全力を傾ける措置をとるよう命じている。また大規模医療施設の設置などに用いられる救援の予算を組み、議会に承認を得た。

今後、もし仮に軍の医療能力が不足と判断され、爆発的感染が止められない状況に来た場合は「医師の徴兵」とも呼ばれるHealth Care Personnel Delivery System(医療技術者確保システム)を発動し、医療技術者を軍に組み込む可能性もある。もっともこれは戦時下で議会と大統領の承認が必要となる最後の手でもある。

Source: Army Asks Retired Soldiers in Health Care Fields to Come Back for COVID-19 Fight | Military.com

Text: Chaka (@dna_chaka)
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。

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