米国がアフガニスタン治安部隊への航空支援を実施

ミリタリーブログサポートチーム

2021年07月27日 13:57


The latest airstrike reportedly killed three Taliban insurgents and destroyed two vehicles (For Illustration Purpose Only)

 アフガニスタンにて、米軍がタリバン勢力と戦うアフガニスタン治安部隊(ANDSF: Afghan National Defense and Security Forces)への航空支援を実施した。

 これは米国国防総省の報道官であるジョン・カービィが記者会見で公表したことにより明らかとなったが、詳細については発言を控えた。

 同席した記者団に対し、「詳細については控えるが、直近の数日間でANDSFへの航空支援を行った。この支援に関する戦術的な詳細について私は関与していないが、今後も航空支援は継続可能である。」とカービィ氏は述べた。

 ロイター通信によれば、最近の航空支援はカンダラ南部の郊外にて行われ、タリバン勢力が保有する戦闘機3機と車両2台を破壊したとのことである。

 最近では、タリバン勢力は重要な土地を支配下に置き、アフガニスタン軍は戦略の修正を余儀なくされている。

 2021年8月をもって米軍がアフガニスタンから撤退することが既に決まっているが、約650名の部隊員は引き続き米国大使館に駐留して警備等を行う予定である。また、最近ではソマリアにおいて米国は最初の航空攻撃を行っており、軍を現地に駐留させない方針に変更した一方で、航空戦力を用いた支援は継続する姿勢を見せている。
松井の所見:
 米軍のアフガニスタン撤退が決まった際には今後の中東情勢が危ぶまれたが、どうやら米軍は従来よりもリスクの少ない方法で中東に対する影響力を保持するようである。コスト面を考えても、数百人から数千人もの部隊を車両等や装備品とともに現地に駐留させるよりも、必要に応じて航空支援を行った方がコストを抑えられるだろう。潤沢な海上戦力および航空戦力を保有する米軍だからこそできる方法であり、これは日本に対する支援にも当てはまる。将来、米軍が日本各地の基地から撤退し、得られる援助が航空支援のみとなる可能性も十分にあるのではないだろうか?日米合同演習等で軍事的な協力関係を確認することも必要であるが、日本が自国を十分に自衛できる防衛基盤を維持することもまた、今後の国際情勢を考えれば重要と思われる。

出展:アーミー・テクノロジーUS conducts airstrikes in Afghanistan to assist ANDSF」


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Matsu (@mattsannENG)
原子核工学を専攻し、量子光学まで専門性を発展させる。その後、航空系防衛製品の輸入関連に従事。現在は田村装備開発(株)のミリブロ担当としてNews記事を執筆している。
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