北朝鮮、ICBMの配備を5年以内に=米本土へ直接の危機
米国に迫る直接的な危機。
中国を訪問中の米国ゲーツ国防長官は11日の会見で、北朝鮮が開発中の大陸間弾道ミサイルについて述べた。
現時点では仮定としながらも、このままの流れでは5年以内に米国本土をも射程とし、直接的な攻撃を実現する可能性について言及している。
一方でゲーツ国防長官は、北朝鮮による米国への脅威については、限定的で即時のものではないとしている。これは状況が逆転している側面もあり、ICBM(Intercontinental Ballistic Missile:大陸間弾道ミサイル)は時期を同じくして開発を進めることは難しいであろうという見解となるようだ。
なおこの北朝鮮の弾道ミサイルによる直接攻撃の脅威は、言うまでもなく米国本土以上に日本にとって大きな脅威となると言える。
防衛省では弾道ミサイルによる防衛体制の強化を図るため、ミサイル防衛司令部を横田基地へ移転させた。また、地上配備型の迎撃ミサイルを沖縄へ配備するなどの動きも出ている。
「専守防衛」を掲げた日本の防空システムは69年より運用が実施され当時の世界最高水準を誇ったBADGE(Base Air Defense Ground Environment:自動警戒管制組織)や、その後2007年より運用開始に伴い引き継がれたJADGE(Japan Aerospace Defense Ground Environment:自動警戒管制システム)など世界における先進的な技術によって常に構築されてきた。
低空を高速で飛翔する侵入機に対して有効な防空レーダーの配備も進められているとされ、中でも近年大きな脅威となっているステルス性能が高められた低RCS(Radar Cross Section:レーダー反射断面積)の飛行物体や、ミサイルなど小型の飛翔物体を探知し追尾するBMD(Ballistic Missile Defense:弾道ミサイル防衛)機能も備わってきているが、完全ではない。
参考記事:
http://www.defense.gov//News/NewsArticle.aspx?ID=62400
http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2008/2008/html/k3121100.html
http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2001/yougo/main/yg13013.htm
http://www.mod.go.jp/asdf/report/release/0907/0701.html
http://www.nhk.or.jp/news/html/20110106/t10013234851000.html
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