次期哨戒機「P-1」配備に関する勉強会実施=海自厚木基地

ミリタリーブログサポートチーム

2011年01月14日 15:18

海上自衛隊厚木基地で13日、地元市議や企業関係者に対して次期哨戒機として配備が進む「P-1」に関する勉強会が実施された。

防衛省は昨年2月、現在運用中の固定翼哨戒機「P-3C」の後継機としてP-1を神奈川県の海上自衛隊厚木基地に平成23年度末からの配備を進めることを発表していた。

周囲を海に囲まれる日本では、実に国土の12倍の広大な面積の領海を保有する世界有数の海洋国家である。このことが同時に世界トップレベルの防衛能力を主軸として発展を遂げた軍事力の保持へと繋がっている。

海上自衛隊の主力哨戒部隊として活躍していた固定翼哨戒機ロッキードP-3Cオライオン(ORION:ギリシア神話「オリオン」の英語読み)は77年に次期陸上対哨戒機として採用後、現在は対潜哨戒機として101機の配備実績を持っている。

高度な対潜システムを搭載し、世界トップレベルの対潜能力を発揮していたP-3Cも採用から30年以上の運用となり、機体の経年劣化による老朽や性能向上への限界が取り沙汰されていた。そうした背景の下で登場した次期哨戒機「P-1」は機体を川崎重工が、エンジンを石川島播磨重工業(IHI)が担当し開発が進められてきた。

哨戒機として熟成されたP-3Cとの大きな違いはP-1がジェット機ベースである点となる。機体の高速化と大型化が実現したP-1は巡航速度、高度ともにP-3Cの約1.3 倍を誇り、国産の対潜システム、兵器の搭載を中心に装備の充実が図られることが予想される。P-3Cから更なる洋上警戒能力の向上を実現したP-1は、米海軍が開発中の哨戒機ボーイングP-8ポセイドンと性能的に並ぶことが期待されている。

今回の厚木基地において実施された勉強会では、次期固定翼哨戒機P-1の機体の特徴や騒音問題、安全性に関するも説明が行われたとしている。


参考記事:
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/02/15b.html
http://www.epco.mod.go.jp/about/pdf/22lifecyclecost_houkokusyo.pdf
http://www.mod.go.jp/j/approach/others/service/kanshi_koritsu/pdf/review/sheet/0044.pdf
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2006/03/02.html
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1012240046/
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1101130050/
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1002160001/
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/06/04g.pdf
http://www.epco.mod.go.jp/gaikyou/chapter2-6/chapter2-6.htm

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