さようなら強襲揚陸艦エセックス、そして ありがとう

ミリタリーブログサポートチーム

2011年08月23日 11:05

米海軍 (CNIC:Commander, Navy Installations Command) は 19日、長崎県 佐世保基地 を拠点としている 強襲揚陸艦「エセックス」(USS Essex, LHD-2) を来春にも カリフォルニア州サンディエゴ を母港とする 強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」(USS Bonhomme Richard,LHD-6) へ交代することを発表した。

強襲揚陸艦 エセックスは、米海軍で唯一、前方展開している強襲揚陸艦であり、佐世保を母港とする 遠征打撃群 (ESG: Expeditionary Strike Group)の旗艦。強襲揚陸艦 エセックス の活躍として記憶に新しいところでは、"3.11" 「東日本大震災」 発生の際、当時 寄港中だった シンガポール より海兵隊員を乗せたまま行き先を変更し、わずか 5日後 には東北沖に駆けつけ、そのまま 仙台空港 の復旧支援にあたったことであろう。

LCU (Landing Craft Utility:汎用上陸艇) の運用を可能とする強襲揚陸艦 エセックス。被災地での 救援活動 に必要となるブルドーザーなどの重機を LCU に搭載させ、エセックス艦内から被災地へ向けて供給をおこなうなど、 大型艦艇の強味を広く知らしめ、"Operation TOMODACHI" を代表する艦艇の1つとして知られた。

今回の発表の中で米海軍は、今後の予定として、ボノム・リシャール については近代化改修を経て佐世保基地へ、そしてエセックスはカリフォルニア州 サンディエゴに司令部を置く米海軍第3艦隊に配備されるとしている。またリリースでは、ボノム・リシャール が近代化改修を受けることにより、同艦がワスプ級強襲揚陸艦としてはクラス最高の性能を誇ることになるとしており、同艦をはじめとする軍事的プレゼンスを示すことで、日本とアジア太平洋地域の安全保障を支援し、継続的なコミットメントに貢献するとしている。

CNFJ 2011/08/19

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