DARPA、人間代用ロボット・Avatarプロジェクト始動

ミリタリーブログサポートチーム

2012年02月21日 17:42

莫大な財政赤字を背景に、米国の帝国主義体制の行き詰まりが見える中、オバマ大統領が今月 13日に 2013年度の国防予算を議会へ提出した。既に多くで報道されている通り、今後 10年間に渡って 4,870億ドルもの巨額のコスト削減が盛り込まれている。
多くの兵器調達や人件費に関する項目が大幅な削減が余儀なくされる中、一方で DoD (Department of Defense:国防総省) は新規兵器の開発予算として、28億ドルの支出計画を組み込んでいる。

WIRED (電子版) によると、この 28億ドル の新規兵器開発計画の中で、映画 "AVATAR" を髣髴させる「人間代用ロボット」の計画をクローズアップ。既に DARPA (Defense Advanced Research Projects Agency: 米国防総省国防高等研究事業局) が昨年 YouTube 上に発表し大きな話題をさらった人型ロボット "PETMAN" などと共に紹介している。DARPA が立案するこの "AVATARプロジェクト" では、半自律型のロボットを兵士が活用することで、過酷な戦場での効率を追及することが狙いとされている。
映画の中では、遠隔地にある自らの「化身」が、現代社会で言うところのインターネットによる如く、脳から送られた指令に基づいて神経細胞:ニューロンを経由し、シナプスがその信号の受け渡しを行い、筋組織を刺激して動かすという、肉体における一連の流れのように遠隔操作されている。

生身の人間と、「化身」であるロボットが、命の奪い合いをする不平等さについて、無人機の導入が既に 4割近くに達する米国でも論争が巻き起こっている。

WIRED 2012/02/16
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