DARPA、4足歩行ロボット・チーターの記録更新映像を公開
昨年 3月にロボット運用の始動を記した "M3 (Maximum Mobility and Manipulation) プログラム" に関する発表をおこなった DARPA (Defense Advanced Research Projects Agency:米国防総省国防高等研究事業局) では、5日付け YouTubeチャンネルの投稿で新たに、地上を高速で走行するロボット "Cheetah (チーター)" の記録更新の様子を収めた映像を公開。映像では、1989年に4足歩行ロボットとして記録した 13.1mph (約21km/h) の走行速度を上回る18mph (約29km/h) で走るロボットの様子が映し出されている。
野生のチーターは脚力だけでなく、猫科の動物としては珍しくスパイクにも似た剥き出しの爪と、背骨の周りにある強靭な筋肉を活かした体全体のバネにより Max 100km/h とも言われるスピードを実現。DARPA が Boston Dynamics と共に開発を進めるロボット・Cheetah では、走行ステップの度に背中の湾曲による反発を利用することで、ストライドと走行速度の増加を促し、自然界で地上最速の走りをするチーターの運動特性を再現している。
現在のところ Cheetah は、ルームランニングのようなベルト上での走行試験のみとなっているが、DARPA ではフリーランニング形式のプロトタイプを今年後半にも予定しているとのこと。
M3プログラムでは特定の軍事任務に焦点を当てていないものの、技術的な向上を狙うことで、潜在的に幅広い軍事用途でのアプリケーションとして見出すことを開発目的に掲げている。
DARPA 2012/03/05
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