米軍、科学者らと共に耐熱迷彩ペイントを開発

ミリタリーブログサポートチーム

2012年08月27日 13:01

第244回 ACS (American Chemical Society : アメリカ化学会) 総会 "National Meeting & Exposition" の席で、8,600 の新たな技術が報告される中で、軍用の耐熱性能を持った迷彩ペイントが発表された。
米国防総省は、耐熱目的の軍用迷彩ペイントの開発について Southern Mississippi 大学と契約。ACS のレポートによると、火の着いたタバコの中心温度と同程度、最高温度 1,112°F (600℃) の熱に対して 15sec の耐熱効果を持つ、としている

迷彩ペイントは、凸部に濃色を、平坦な部位に緑色をはじめとした周囲の植生に合わせたカラーを兵士の顔など肌が見える箇所に塗ることで擬装効果が得られ、敵からの発見を逃れることができる。

主任研究員を務める Robert Lochhead 博士によると「道路脇に設置された爆弾が爆発した時に、内部損傷を引き起こす高圧で広がる超音速の爆風の脅威と、その瞬時に拡散する高い熱の放射といった、大きく2つ の危険がある」と話しており、今回の新たな技術の確立により、迷彩ペイントに耐熱効果を持たすことで、IED (Improvised Explosive Device : 簡易爆発物) の爆発による強烈な熱から、兵士の顔など皮膚を保護することに期待が寄せられる。また軍用途以外では、消防士の消火活動での利用も見込まれる。

American Chemical Society 2012/08/22
Armed Forces International 2012/08/24
Photo : U.S. Air Force
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