DARPA、50 口径狙撃銃の弾丸をミサイルのように誘導できる「EXACTO」の試験に成功

ミリタリーブログサポートチーム

2014年07月15日 17:32

米国防総省の国防高等研究計画局 (DARPA) は、狙撃銃から発射された弾丸を、飛翔中に誘導できる技術の試験に成功、7 月 10 日にその動画を公開した。

この技術は EXACTO (Extreme Accuracy Tasked Ordnance) と名付けられているもので、直訳すると「極度な精度を持つ砲、兵器」という意味だ。また「正確」、「精密」といった意味を持つ英単語の「exact」にも掛かっている。

公開された動画は、今年の 2 月 25 日と 4 月 21 日に行われた試験のもので、わざと照準を目標から外した状態で弾丸を発射するも、途中で弾丸の経路が変わり、目標に吸い込まれるようにして飛んでいく様子が収められている。

EXACTO は飛翔中にその経路を制御できる弾丸と、その弾をリアルタイムで誘導できる装置から構成されており、天候や風、目標の移動などの要因をリアルタイムで補正し、弾丸が目標を追跡し続けることができる。弾丸は 50 口径で、DARPA では「史上初の小口径誘導弾」と呼んでいる。

DARPA では「狙撃兵が、アフガニスタンで日常見られるような強い風と、埃だらけの不利な環境の中で、いかに移動する標的を撃ち抜くか。それは現在の技術にとって大いなる挑戦である。このシステムは狙撃の有効性を改善し、またより長距離からの狙撃と、それによる所要時間の短縮を可能にし、兵士の安全性を高めることに役立つ」としている。

DARPA 2014/07/10
Text : 鳥嶋真也 - 002

関連記事